白衣のなかに、アートの心を。

~自分好みの役立て方で、医療現場でのコミュニケーションはもっと楽しくなる~

7月29日(土)、長崎みなとメディカルセンターの協力を得て、講師に、森永康平先生をお迎えし、長崎県内の医療従事者や医療関係の学生を対象にワークショップを開催しました。

森永先生は、美術の視点や役割を医療現場でも活用できないかという思いから、医師をされながら、作品をみて気づいたことや感じたことを参加者同士で深め合う「対話型鑑賞」を取り入れたワークショップを多数実践されています。今回、ご縁があって長崎県美術館でも森永先生の活動を紹介する運びとなりました。

講師:森永康平(獨協医科大学教務委員会非常勤講師/MED AGREE CLINIC うつのみや院長/ミルキク代表)

前半はアトリエにて約1時間の講演会を実施しました。まずは、10秒ほど作品画像を見て、何が描かれていたか記憶をたどりながら一人ずつ発表しました。アート作品の鑑賞教育を通して意識してみることを鍛えている人とそうでない人の視点の動きには明らかに違いがあるというデータを示され、「気づき」は医療の出発点だとお話されました。参加者は、先生の話にとても興味深く熱心に聞き入っていました。

次にグループに分かれて常設展示室へ。美術館スタッフも交えて数点の作品鑑賞体験を行いました。初めて出会った人同士でしたが、お互い活発な意見交換がなされ、作品をみる楽しさを共有できました。

最後に参加者が感想や気づきを話し、本プログラムをとじました。

―参加者の声-

・正解を導きださなければならないと考えがちなのでさまざまな視点 からの意見を聞いて、もっと柔軟に考えてよいとわかりました。

・アートを普段使いにする試み、とてもよかったです。多様性が重要になっていく時代にとっても必要になっていくと再認識しました。

・他人の意見や考えをちゃんと聞くことでみかたや考えがどんどん膨らんでいくのがとても楽しかった。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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