西海建設プレゼンツ
彫って!刷って!リノカット!

11月11日から企画展 NBC創立70周年記念 イスラエル博物館所蔵ピカソーひらめきの原点が開催中です。

版画作品を多く出品している本展に関連して11月19日(日)と23日(水・祝)の2日間、版画制作のワークショップを実施しました。

まずは常設展示5室に展示している《女の顔》というピカソの作品の鑑賞からスタートしました。これはリノカットという技法で制作された版画作品です。作品を参加者みんなで鑑賞し「何が描かれているのかな?」「リノカットとはどのような技法なの?」「キュビスムとは?」といったいろいろな視点で探っていきました。

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その後、アトリエへ戻り版画技法「リノカット」にチャレンジ。

はじめにモチーフを身近なモノから選び、いろいろな角度からじっくり観察してみました。1つのモノを分解してみる、つまり正面から見たり、横から見たり、上から、下からと多方向から形を観察していきます。そこで見えてきた形をスケッチしていきました。

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ピカソの制作にちなんでキュビスムの視点を取り入れた構図づくりをしてみました。慣れない観察やスケッチに苦戦しながらも自分が気に入った角度や部分などモノの新たな一面を発見していきました。

次にスケッチで分解した形をひとつの画面の中に重ねたり組み合わせたりして再構成していきます。できた下絵をリノリウム板に転写しました。

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転写が終わったら次は彫刻刀で彫っていきます。今回は三角刀や小丸刀を使い分けながら下絵の線の上を彫っていく線彫りで彫り進めました。小学校以来、久しぶりに彫刻刀を握った人、小学校で彫刻刀の使い方を習い始めたばかりの人、それぞれが集中して彫りの工程を進めていました。

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次はいよいよ刷りです。黒、青、赤の中から好きな色を1色選びます。ローラーで版にインクをのせた後、どんな仕上がりになっているのかワクワクしながら刷り紙をそっとめくり、刷り上がりを確かめていました。2枚目は版を水洗いして別の色で刷ります。

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最後に完成作品をお互いに鑑賞してみました。同じモチーフを選んでいても、モノを見る視点が違うと全く異なる作品に仕上がっているのがおもしろく、オリジナリティーあふれる作品ばかりでした。

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-参加者の声-

・久々に彫刻刀に触れてドキドキしながら作品づくりをでき楽しかったです。

・ピカソの作品の解説と体験を合わせることでより理解が深まりました。

・あまりなじみのないリノカットを知ることができた。レイアウト等少し難しいと感じたが同時にとても面白いと思った。また一度ピカソを見てからの説明があったので分かりやすかったです。

ご参加いただいた皆さまありがとうございました。

企画展 NBC創立70周年記念 イスラエル博物館所蔵ピカソーひらめきの原点は2023年1月9日まで開催中!

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