長崎県美術館2021こどもアートキャンプ_1日目

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7月24日(土)、25日(日)の2日間、長崎県下から集まった小学1~6年生を対象に、日本画家の牧野一穗さんを講師にお招きし、牧野さんの制作過程を追体験しながら、作品鑑賞と作品制作を行いました。

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作品制作を始める前に、これからの制作活動の大まかなイメージをつかんでもらうために、当館所蔵作品であるアントニ・タピエス(1923- 2012)作≪身体のコンポジション≫(2003)を、牧野さんのお話を聴きながら鑑賞しました。

牧野さんからは、

・絵は、見たまま描くことより、そっくりじゃないのに、本物みたいに見えるよう描くことのほうが難しいこと。

・絵だけれど、土や釘、布を使って自由に表現していること。つまり、いろんなものを使ってつくって良いということ。

といった、作品制作を進める上で大事なお話を聴きました。

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そして再びアトリエへ。10枚の板を繋げた大きな画面を前に、牧野さんから最初に行う活動として、画面に数字を描くところから始めましょうとのお話がありました。

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牧野さんは、ご自身の作品制作において、記号や数字を描く工程を取り入れているそうです。そのため小学校低学年から高学年まで取り組めるものとして、アイスブレーキングも兼ねて行いました。また、ただ単に数字を描くのではなく、参加者全員で大・中・小の大きさの好きな数字を、色鉛筆や絵の具はもちろん、木炭やチョークといった、参加者が使ったことのない画材を使って描きました。板の上に飛び込んで、体をいっぱいに動かしながら描きました。

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牧野さんから、絵は、ずっと近くで描いていると全体が見えなくなるため、たまに離れて違う視点で見ることも大事だということを教わりました。

”今度は数字を描きながら、消したい数字があれば消してみよう。”

牧野さんのお話を聞きながら、参加者全員と一緒に、つくっている途中の絵を少し離れて見て、もっと数字を描きたい場所と、消したい数字を探してみました。

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少しずつ活動内容が難しくなります。今度は板を壁に立てかけて、好きな数字を1つと半分、利き手ではないほうで描いたり、目をつむって描いたりすることで、わざと上手に描けない状況を楽しみました。

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さらに、石こうを使って数字を描きました。

初めて使う石こうに、みんな興味津々。牧野さんからは「石こうの厚みは1cmぐらい」というお話があり、厚塗りを意識して頑張りました。更に盛り上げた石こうを削り、画面に様々な変化をつけました。

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