はじまりました! コレクション・イン・フォーカス
今年もはじまりました!「コレクション・イン・フォーカス」
当館学芸員をはじめ専門家が主にコレクションをめぐってさまざまなテーマで語る講座です
6月の第1回と7月の第2回についての報告です
第1回は、6月19日(日)「彭城貞徳《和洋合奏之図》について」というテーマでした。講師は、森園敦 学芸員です
長崎の唐通事の家に生まれた彭城貞徳さんは、まだ生きているのに遺作展が開催されたというユニークなエピソードで知られます
《和洋合奏之図》という題名や描かれた人物、楽器などから、時代背景や作品に潜むエピソード、作者の姿をユーモアを交えながら浮かび上がらせていく森園学芸員のお話に、参加者は魅了されていました
第2回は、7月3日(日)、テーマは「池野清について」でした。福満葉子 学芸員が講師を務めました
講座では、原爆症と闘い46歳の若さで世を去った池野清さんの作品の特徴や人物像が、限られた貴重な資料の数々から多面的にとらえられ、少しずつ浮かび上がりました
独立展の会友推挙記録不明の謎や塗りつぶされた幻の作品の存在と貧しい画家の現実など、本講座参加者しか聴けなかった事実や考察に触れることができる貴重な機会となりました
時の流れに埋もれそうな長崎ゆかりの作家たちを見出し、丹念に検証していく学芸員さんの地道で職人的な仕事ぶり改めて驚きあこがれるとともに、なんとロマンチックで心躍る仕事なのかとうらやましくも感じました
膨大な調査や研究に費やした時間とエキスをほんの1時間足らずで享受できる「コレクション・イン・フォーカス」のひとときは、まさに贅沢の極みです!!
たくさんの方のご来場をお待ちしております
毎回、当館コレクションの新たな魅力を発見することができる「コレクション・イン・フォーカス」全10回聴講無料、今年もよろしくお願いします
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