ひとつのワークショップができるまで
この冬、美術館で2つの大学と連携して、ワークショップを行ってきたことは、既にご報告させていただきましたが、今回はそれらがどのような過程を経て作られたのか、準備から本番まで歩んだ道のりをご紹介します。
活水女子大学文学部現代日本文化学科
『花キャンドルのワークショップ』
実際のワークショップの様子はこちら!
長崎玉成短期大学幼児教育学科
『お姫様と王子様のクリスマス舞踏会』
実際のワークショップの様子はこちら!
皆さん、ワークショップ未経験者がほとんどでした。
手探りで準備から本番まで歩んだ道のりをご紹介します
「大学との連携プログラム」は、各大学に、エデュケーター(教育普及・生涯学習担当)が赴き、説明会を行うことから始まりました。
美術館でこれまで行ってきたことを紹介したり、皆さんが普段勉強されていることを伺ったり・・・
スタッフとなるお互いのことをよく知ることは、良いワークショップを作る上でとても大切です。
それから、美術館に足を運んでいただき、会場や材料・道具をみて、どんなワークショップにしていこうか計画していきます。
今回、活水女子大学さんは、春から授業時間の中で取り組み、何度も美術館に訪れて作品の試作を重ねました。

『花キャンドルのワークショップ』報告記事を見て頂けると、実際に行った内容に行き着くまで試行錯誤があったことが伺えます
最初は「クリスマスの時期にキャンドルを作る」といった漠然としたイメージだったものが、話し合いの中で、具体的なものに形作られていきました
内容が固まったら、次はお客様の目にとまりやすいチラシを考え、チラシが完成したら、発送作業を行ったりテレビに出て宣伝したりと、本番まで、一人でも多くの方に来て頂けるよう、ワークショップを楽しんでいただけるよう準備していきました。
この頃にはワークショップに対する主体的な意識も随分高まっていて、司会進行の練習も直前まで繰り返し行っていました。
丁寧に作りこまれた花キャンドルの見本も功を奏して、お客様の作品はどれもびっくりするほど完成度が高く、優しく丁寧な対応は、とても好評をいただきました
普段はアートマネジメントについて勉強している方々。最後の反省会では、美術館の地域における役割について、各々から活発な意見、感想が出て、多くのことを学んで頂けたようでした
長崎玉成短期大学の皆さんのプログラムは、小さな子どもが対象のワークショップ。
昨年、同プログラムを経験した先輩方の評判も良かったのか、参加希望者を募ったところ昨年の3倍に
ちょうど学内の大舞台と重なって忙しい時期にも関わらず、たくさん丁寧に作りこまれた衣装サンプルを作ってきてくださいました。
それをもとに、どうしたらより簡単に華やかな衣装になるか、小さい子どもでも作りやすいか考えていきました。
見本のディスプレイの仕方や、会場内の道具の配置など、経験者の意見を参考に、こちらも余念がありません。
関わって頂いた学生さんのキャラクターで、味付けがどんどん変わっていき、新たな魅力が生まれてく様は本当に面白い!
当日のサポートも皆さんの明るくて気さくな雰囲気が、お客さんにも伝わって、とても華やかなワークショップになりました。
幼児教育学科の学生さん達。子どもさん達と接することを心から楽しんでいるようでした。
将来、きっと素敵な先生達になりそうです



ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました
これからも、美術館をよろしくお願いします



学生さんの声
(アンケートより一部紹介します)
・いろいろな人と触れ合えたし、みんなの喜んでいる顔を見ることが出来て、本当に良かった!!
・自分たちで企画して最後までやるのは緊張しましたが、本番では、子どもたちや大人の方が楽しそうにやってくれていたので良かったです。
・普段は行うことの出来ない経験をでき、美術館へも気軽に足を運べるようになりました。このような機会を与えてもらいとても嬉しく思います。
・子どもたちの自由な発想や援助の仕方、触れ合い方、また、様々な子どもたちに出会えていい経験になりました。