中島潔展関連企画 ワークショップ「型抜きもみじで埋め尽くそう!」がありました。

今月から始まった企画展「京都 清水寺 成就院奉納襖絵 風の画家 中島潔が描く『生命の無常と輝き』展」の関連企画として、展覧会出品作の《風の故郷―紅葉》にちなんだワークショップを、10月6日(日)に実施しました。


《風の故郷―紅葉》は2010年に清水寺成就院に奉納された襖絵の3つのテーマ《かぐや姫》、《風の故郷》、《大漁》のうちの一つです。

清水寺成就院奉納襖絵《風の故郷―紅葉》(部分)2010年

ワークショップの最初には、襖絵の紅葉について担当から説明をしました。
展覧会オープンに合わせ来崎された中島先生にワークショップでの制作のヒントになることを沢山お聞きできたので、こちらでもいくつかご紹介します。
中島先生のお話によると、紅葉の葉っぱの赤には、「情熱」や「生命」といったものが込められていて、描く際には葉っぱ1枚1枚がなるべく違った赤になるように意識されたそうです。
赤の迫力が感じられるような作品にして、観覧される方には、《風の故郷―紅葉》を見た時に「赤だな~」と思ってもらえたらいい、とおっしゃっていました。

また、描き方としては、まず最初に人物と木の幹を描いてから葉や枝を描き進めたそうですが、全体的な下描きなどは無く、頭の中で構成して、襖に筆で直接描きながら構図を決めていった、とのことでした。
左下にあるまだ色づいていない葉は、最初に描き始めたため後から見たら小さかったので若い葉にした、とおっしゃっていました。
では、最後に描いた葉はどれでしょうか?
正解は、右上の舞っている2枚だそうです。
これは、ワークショップの始めにクイズとして出しましたが、小学生の皆さんはなかなか勘が鋭く、見事言い当てていましたオッケー

そして、画材には顔彩や岩絵の具が使われています。

また、実際の作品をよく見ると1枚の葉にいくつもの色が見え、葉脈も描き込まれています。
これらは図版では分かりにくいので、是非、実際の作品を鑑賞してご確認ください。

中島先生からのヒントをもとに、
●下描きをしないでどんどん制作しながら構図を考えよう
●顔彩を使って色を工夫しよう

という内容で、幅広い年代が短時間で楽しめるよう、今回は版画の要領で制作しました。

まずは、もみじを見ながら下描きをします。

描いた下絵をもとに渋紙で型をつくり、好きな紙を選んで画面に構成していきます。
葉の形や大きさ、色や配置に個性が光りました。

顔彩以外にポスターカラーも使えます。

最後は作品の鑑賞会をしました。
今回は子どもから大人まで幅広い年代の皆さんに参加していただいたので、自分の作品以外で気になる作品を一つ選んで発表し合っていただきました。
ほとんどの方が初対面でしたが、他の方の作品の素敵な点を見つけて紹介してくださり、和やかな会となりました。

皆さま、ワークショップへのご参加、どうもありがとうございましたにぱっ

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