平成28年度 コレクション・イン・フォーカス ★第3回の報告

当館学芸員をはじめ専門家が主にコレクションをめぐってさまざまなテーマで語るコレクション・イン・フォーカス星8月の第3回について報告します。

《大浦天主堂》1864年


台風一過とはいえ、まだまだ暑い日が続いております太陽皆様お元気にお過ごしでしょうか?
第3回コレクション・イン・フォーカスはお盆明けの8月21日(日)に開催しました。テーマはダイヤ「長崎の教会建築」ダイヤ講師は 川口 佳子 学芸員 でした女性
長崎の教会建築は、長い潜伏期を経て復活を遂げたキリスト教信徒らの信仰の拠点となりました。
講座では、日本最多といわれる長崎の教会建築の数々が、江戸時代末期から時代を追って紹介されましたオッケー

1865年に信徒発見の舞台となった大浦天主堂。江戸末期から明治中期にかけて長崎県内で建てられた教会群は、西洋人神父の指導と日本人大工の伝統的技術がミックスされた独特の西洋風の建築物でした家
明治中期には、西洋人神父の指導を受けた上五島出身の大工の棟梁、鉄川与助が登場し、純粋に日本人の手による教会建築が誕生しました四葉

鉄川与助設計《青砂ヶ浦教会》1910年

講座では、西洋の見よう見まねから始まった日本近代の洋風建築物が、日本人建築家の誕生に伴って変化、発展していく様子も紹介されましたチューリップ
日本近代建築史の大きな流れの中、日本の西の果てにあって独特の発展を遂げた長崎の教会建築の特殊性や希少性を改めて認識できる講座となりました。信仰を守り抜いた潜伏キリシタンの人々。その願いに応えて数々の教会建築を生み出した鉄川与助の功績が鮮やかに浮かび上がるお話でした音符

毎回、当館コレクションの新たな魅力を発見することができる「コレクション・イン・フォーカス」全10回チョキ聴講無料、皆さん、ぜひご参加くださいねこ今後の予定はこちらをクリック!

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