ワークショップ・講演会
紙の帽子 〜帽子デザイナーになろう!〜
長崎県美術館 教育普及・生涯学習チームでは、主に週末に様々な事業を企画していますが、この春はイベントやワークショップの代わりに、みなさんが家で過ごす時間をクリエイティブにもっと楽しくできるようなことを少しずつ提案していきたいと思います!既にいくつかブログに記事を掲載していますので、そちらもあわせてご覧くださいね。

さて、今回は色とりどりの紙やマスキングテープを使ってつくる「紙の帽子」をご紹介したいと思います。
「あたまの上にどんな帽子があったら素敵かな?」と考えながら、帽子のデザイナー気分で好きな色や素材を選んで自由に装飾しましょう。

<必要な材料・道具>
大判の紙(新聞紙やポスター)、のり、ハサミ、色紙やマスキングテープなど

<おねがい>ハサミを使うときには、保護者の方と一緒に作業してください。けがをしないように気をつけてね。
<作り方>
(1)大判の紙を使って折り紙の帽子をつくります。


こどもサイズ目安
・ポスターなどの場合…B3(364×515mm)サイズ程度
・新聞紙の場合…一頁分サイズの長方形から折り始めるとよいですよ。
(2)帽子に装飾を施していきます。

指先をうまく使って色紙を立体的にしたり、マスキングテープの色の重なりを生かしながらコラージュしたり、いろいろ工夫してみましょう。


途中で実際に被ってみて、鏡で確認しながらつくるとより立体的な帽子に仕上がります。

このような色とりどりの帽子をかぶると…気分も自然と明るくハッピーに!
5月5日こどもの日には、兜バージョンで帽子を作ってみるのもおススメです。
プログラムで動かす映像表現
近年よくプログラミング教育に関する話題を耳にするようになりましたが、アートの世界でもたくさんのクリエイターたちがプログラミングで作品を作っています。
当館事業の「ウィークエンドミュージアム」や「こどもアートクラブ」では、カメラで撮影した映像ではなく、「Processing」というツールでプログラムで動く映像を制作したことがあります。
Processing とは、MITメディアラボで開発された、電子アートとビジュアルデザインのためのプログラミング言語・統合開発環境です。

●ウィークエンドミュージアム「星のカーテンをつくろう!」

●こどもアートクラブ「みんなで映像作品をつくろう!」
この2つの映像は一から作っているのではなく、Processing のサンプルプログラムを基に動きや色を変えています。どんなことをしているのか、その裏側を少しだけご紹介します。
これは、Webブラウザで動くProcessingの派生プロジェクト p5.js の画面です。
このようにたくさんの文字や数値で映像を動かしています。

サンプルプログラムの「Bouncy Bubbles」を動かしてみると、このように泡に見立てた白い丸が画面を跳ねまわります。

プログラム中の「let numBalls = 13;」の「13」を「80」に書き換えると、80個の泡が画面にひしめき合います。

泡の大きさも自由に変えることが出来ます。
「random(30, 70);」という箇所の数値を「random(10, 100);」に書き換えると、小さい数字は小さくなし、大きい数字は大きくなります。

色も数値を書き換えることができます。
色々な方法がありますが、色相(Hue)を使うと360度の円で色を表せます。

例えば、泡を黄色に変えたいときは、色相の値を「60」に。
背景色を変えたいときは、背景の色相を「20」にするとオレンジ色に変わります。


いかがでしたでしょうか?
冒頭で紹介したワークショップの映像は、このようにプログラム中の数値を調整して色や形、動きを作っています。
興味のある皆さんは、ぜひ調べてみてくださいね!
ダンボールでオリジナルのキャラクターをつくろう
3月中旬に長崎県美術館で開催予定だったワークショップ、木梨憲武展関連企画「ダンボールでオリジナルのキャラクターをつくろう」。残念ながら中止になりましたが、お家でも簡単につくることができますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

<必要な材料・道具>
ダンボール、ハサミ、のり、台紙の紙(ハガキサイズ程度・色はご自由に・厚手がおすすめです)
※カッター、穴あけパンチ、定規もあれば表現の幅が広がります
<おねがい>
ハサミやカッターなどの刃物を使うときには、保護者の方と一緒に作業してください。けがをしないように気をつけてね。

<作り方>
ダンボールの素材感を生かして、切ったり、曲げたり、穴をあけたりして、ポストカードサイズの台紙に貼ってオリジナルのキャラクターを作ります。
(1)ダンボールを、好きな形に切ります。表面を手ではがして破いたり、折ったり、曲げたり、穴を空けたり…ダンボールの素材感を生かすとおもしろい表現ができますよ。

(2)人物・動物・虫・おばけなどのキャラクターを自由に想像し、
台紙にレイアウトして、のりで貼りましょう。

(3)自分のサインまたは、キャラクターの名前を書いて完成!仲間をたくさん増やしてあげてくださいね。


(おまけ)
ダンボールの表面をはがすときのコツ
水を入れた容器に1〜2分浸すと、簡単にはがすことができ、ナミナミ、ギザギザの面が出てきます。はがす瞬間がたのしい!はがしたあとは十分に乾燥させてください。


▼展覧会については長崎県美術館ホームページをご覧ください。
木梨憲武展 Timing‐瞬間の光り‐
http://www.nagasaki-museum.jp/exhibition/archives/1317
お正月ワークショップ「凧をつくろう」
1月2日(木)・3日(金)に、新しい年をお祝いして凧をつくるワークショップを行いました。
紙やビニール、竹ひごを組み合わせて、あっという間にできあがるので、「こんなに簡単に自分でつくることができるのですね!」と、驚く方がたくさんいらっしゃいました。自分で組み立て、デザインを施して完成した凧だと思い入れもひとしおですね。
新年の願いや、かわいいイラストなどが描かれた色とりどりの凧が美術館周辺の空を舞い、良い風を感じる新年の幕開けとなりました。
長崎県美術館では、今年もたくさんのイベントやワークショップを企画していきたいと思います。展覧会と併せてぜひご参加くださいね。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
コレクション展関連企画
Let’s Draw!-美術館の作品を模写しよう-
2019年10月26日(土)・27(日)、常設展示室の作品を模写するイベントを開催しました。
作品をじっくり観察して描くことで細部に気づいたり、作者の想いが見えてきたり、鑑賞が深まっていくかもしれません…というお話をした後、スケッチブックと鉛筆をお渡しし、気になる作品を選んで描く時間を設けました。
ご参加いただいた皆さんからは、模写の活動を通して「絵の中の世界と対話しながら描いたので、色々な発見がありました」、「気づきが多くて本当に驚きました」、「作品をしげしげと見つつ模写すると、作家の力量がわかりました」などの感想をいただきました。
何より当館コレクション展を見て「楽しかった」というお声をたくさんいただき、私たちも大変嬉しいです。
また機会があれば、模写のイベントを開催したいと思います。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
第3回ウィークエンドミュージアム
「 おてがるプチ版画 」
2019年8月31日(土)・9月1日(日)
夏休みの最終週、「 おてがるプチ版画 」と題し、ボールペンや鉛筆で簡単に削れる板を使うことで、誰でも気軽に版画を体験できるワークショップを実施しました。
親子連れからご高齢の方まで幅広い年齢層の多くの方々にご参加いただき、皆さん黙々と制作している姿が見られ、版画の面白さを体験いただけたようでした。
次回のウィークエンドミュージアムは10月12日(土)、13日(日)「ハロウィン・マスク」です。ぜひご来館くださいね!
夏のみんなのアトリエ
8月17日(土)・18日(日)の2日間、美術館のアトリエで夏のワークショップを行いました。
今回は、夏休みの特別企画として、講師にオーストラリア人のクリエイターTim(ティム)さんをお招きして実施しました。Timさんは普段、オーストラリアのメルボルンで古い家屋から出てくる木材を再利用し、家具を作っています。サスティナブルな社会の実現を目指し、リユースやリサイクルをテーマにしたレクチャーやワークショップも行っている方です。
そんなTimさんと打ち合わせを重ね、今回のワークショップの材料はすべてリサイクルのものに。主にプラスティック、紙、木の3種類をベースに材料を用意したのですが、アトリエに長年蓄積された使い道のない材料や、他のイベント時に残った材料、また展覧会後に出てきた廃材、家庭から出てくるプラスティック類で構成しました。
2日間、子ども連れのご家族を中心に、本当に多くの方にご参加いただき、色々なリサイクル材料を自由に組み合わせた素晴らしい生きものの作品がたくさん誕生しました。
ノコギリで切ったり、金づちで釘を打ったり、ホットボンドを使ったり…子どもたちも果敢に挑戦していました。
一見ごみのようなものでも、つくり手にとっては「大事な材料」であり「宝物」のように感じられることがあります。そのような視点や気持ちを参加者のみなさんと共有できたことを、本当に嬉しく感じました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
ほぼ津上さん、長崎いまむかし(1)いまもむかしも
8月3日(土)より常設展示室 第1・2室ではじまった
津上みゆき展「View ― 人の風景」の関連企画として、ワークショップ「ほぼ津上さん、長崎いまむかし(1)いまもむかしも」を実施しました。
「ほぼ津上さん」とは、津上みゆきさんが日々風景と対峙し制作する過程を辿りながら、おのおのが長崎の風景と向き合う試みです。地形や地名、風景など…古地図を参考にしながら今と昔の長崎を見つめ、接点を発見しながら鉛筆を使って屋外でスケッチをするという内容でした。
「見えているものを見つめるために描く」ことを目的としたスケッチ。単に絵を描くだけでなく、描いた場所のことや日時、心に浮かんだ言葉などの文字も書き留めていきました。
ワークショップの終盤には、スケッチブックに描いたものを参加者全員で共有し、津上さんからコメントをいただく時間もありました。また、津上さんが普段使われている道具やスケッチまで見せていただき、参加者の皆さんも大満足だったようです。
ワークショップを通して、その後の作品鑑賞もより深まったのではないでしょうか。
津上みゆきさんによるワークショップ「ほぼ津上さん、長崎いまむかし(2)ここにある」は、9月16日(月・祝)に実施します。事前申込制、9月5日(木)必着ですので是非お申し込みください。
詳細はこちらから。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?id=4151&command=education