開館20周年記念 コレクションの在りか―現在地をみつめて

パブロ・ピカソ《鳩のある静物》1941年、油彩・カンヴァス Nature Morte au Poulet Mort : Nature Morte au Pigeon /Still Life with a Pigeon 13-11-1941 © 2025 - Succession Pablo Picasso - BCF (JAPAN)

コレクション展

会期
2025年4月12日(土)~6月29日(日)
会場
常設展示室全室
ダウンロード
出品リスト

約9,000点に及ぶコレクションの中から、選りすぐりの名品をご紹介!

長崎県美術館は2025年4月で開館20周年を迎えます。当館ではこれを記念し、コレクションから選りすぐりの作品を掲載した『長崎県美術館 コレクション選』を刊行します。本展は、同書に掲載される155点の所蔵品からさらに厳選した作品約120点を常設展示室全室にわたって展示するものです。

長崎県美術館のコレクションは前身である長崎県立美術博物館の収蔵品の一部を引き継いだところから出発しています。そして私たちは開館以来、「長崎ゆかりの美術」「須磨コレクションを起点とするスペイン美術」をふたつの柱とし、ときには足りないものを補うように、またときには新たな領野を拓くように、20年間をとおしてコレクションの拡充につとめてきました。

本展ではピカソ、ミロ、ダリなどコレクションを代表する著名な作家による作品はもちろん、長崎県立美術博物館の時代から愛されてきた名品から近年の新収蔵作品に至るまで、当館コレクションのエッセンスを味わうことのできる作品の数々が並びます。約9,000点(2025年3月末時点)に及ぶ当館のコレクションの精華をぜひお楽しみください。

本展のみどころ

1 スペイン美術

「須磨コレクションを起点とするスペイン美術」は、全国各地に数多くある美術館のなかで当館を大きく特徴づけている最大の要素です。須磨コレクションとは、第二次世界大戦時に特命全権公使としてスペインに派遣された須磨彌吉郎(1892-1970)が現地で収集した作品群のこと。1970年にこれらのうち一部が長崎県に寄贈されたことを端緒とし、長崎県では1980年以降、須磨コレクションを核としてピカソ、ミロ、ダリといった20世紀美術の巨匠たちをはじめとするスペイン美術の収集をおこなってきました。当館でもこの方針を引き継いで収集を重ねており、東洋有数の規模を誇るスペイン美術コレクションが形成されています。本展でも15世紀のスペインで制作された宗教絵画から今なお活躍を続ける現代作家に至るまで、幅広い時代にわたる作品をご覧いただけます。

2 長崎ゆかりの美術

当館における「長崎ゆかりの美術」とは、主に明治時代以降における、長崎県出身者による作品、長崎で制作された作品、長崎を主題とする作品など、何らかのかたちで長崎とのかかわりを持つ作品のことを指します。当館では開館以来、「長崎の美術」シリーズをはじめ、長崎ゆかりの作家や美術動向の顕彰に取り組んできました。現在のコレクションのなかには、展覧会活動を通して収蔵に至ったものも少なくありません。コレクションは調査研究や展覧会も含む、美術館のあゆみを物語るものともいえるのです。油彩画、日本画、工芸、彫刻、版画、写真など、多様なジャンルを横断する、バラエティに富んだ作品の数々をお楽しみください。

作品紹介

トラルバの画家《洗礼者聖ヨハネ》1430年頃、テンペラ・板(須磨コレクション)
津上みゆき《View, the passage of time, Nakashimagawa River, 1:10pm 8 Oct 18 / 2019》2019年、
顔料、アクリル、その他・カンヴァス(2枚1組)©Miyuki Tsugami, courtesy of ANOMALY 撮影:三嶋一路
フアン・カレーニョ・デ・ミランダ《聖アンナ、聖ヨアキム、洗礼者聖ヨハネのいる聖母子》
1646-55年頃、油彩・カンヴァス
フランシスコ・デ・ゴヤ《マドリード闘牛場の無蓋席で起こった悲劇とトレホーン市長の死》(『闘牛技』21番)、
1814-16年頃、
エッチング、アクアティント、ラヴィ、エングレーヴィング、ドライポイント、バーニッシャー・簀目紙
ホセ・グティエレス・ソラーナ《怪しげな仮面》
1925年頃、パステル、鉛筆・紙(須磨コレクション)
池野清《貧しい家》1957年頃、油彩・カンヴァス
栗原玉葉《尼僧(童貞)》1920年、絹本着色
青木野枝《雲谷/長崎》2019年、鉄(溶断、溶接)©Noe Aoki, courtesy of ANOMALY 撮影:山本糾
中里三猿《染付浮上鶴鳴図花筒》1928年、磁器
森永純《河(〈河─累影〉より)》1960年、ゼラチンシルバープリント©Jun Morinaga

関連企画

オープニング・レクチャー「コレクションの在りか:スペイン美術/長崎ゆかりの美術」 ※当日受付

日 時4月12日(土) 14:00-15:30(開場13:30)
会 場ホール
講 師稲葉友汰、松久保修平(長崎県美術館学芸員)
定 員先着100名
参加費無料

学芸員によるギャラリートーク ※当日受付

日 時4月26日(土)、5月10日(土)、5月24日(土)、6月14日(土)、6月28日(土)
各日14:00-
会 場常設展示室
定 員各回先着20名程度
参加費無料(要本展観覧券)

『長崎県美術館 コレクション選』刊行

開館20周年を記念し、コレクションから選りすぐりの作品155点を掲載した『長崎県美術館コレクション選』を刊行します。

発売日4月11日(金)
サイズA4変形(H260mm×W210mm)
価格3,000円(税込)

期間限定 開館20周年記念 無料ご招待&記念品プレゼント

下記の期間、本展に無料でご入場いただけます。また、記念品として当館オリジナルチケットホルダー(非売品)を各日先着100名様にプレゼントします。

期 間|4月12日(土)~4月23日(水)
記念品配付場所|常設展示室入口

基本情報

観覧料

一般420(340)円
大学生・70歳以上310(250)円
小中高生210(170)円

※開館20周年記念として4月12日(土)~23日(水)は入場無料にて観覧いただけます。
※県内在住の小・中学生は無料。
※学校行事の一環として、県内の小・中・高・特別支援学校生が利用する場合は、引率の教員を含め無料。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、障害福祉サービス受給者証、地域相談支 援受給者証、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)医療受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証提示者及び介護者1名は無料。

主催等

主催長崎県、長崎県美術館
後援長崎市、長崎県教育委員会、長崎市教育委員会、長崎新聞社、西日本新聞社、朝日新聞社、
毎日新聞社、読売新聞西部本社、NHK長崎放送局、NBC長崎放送、KTNテレビ長崎、 NCC
長崎文化放送、NIB長崎国際テレビ、長崎ケーブルメディア、エフエム長崎

ページトップへ戻る