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【ご報告】オリジナルバナーバッグチャリティー販売会


10月15日(日)にバナーバッグのチャリティ販売会を行いました。

オリジナルバナーバッグについてはこちらの記事をご覧ください。

235名の方にご来場いただき、おかげさまで盛況のうち終えることができました。

また11月6日(日)には水辺の森公園で開催されたラブフェス2022の会場で追加販売を行い、2日間で合計473個のバナーバッグを販売することができました。

売上と募金を合わせた717,524円は、 ウクライナの博物館と文化遺産の保全・復旧の支援を目的にICOM(国際博物館会議)へ全額寄付致します。

ご来場いただいた皆様ありがとうございました!

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コラージュでいろどるLoveメッセージカード

11月5日(土)、6日(日)のLove fes 2022開催に併せてワークショップを行いました。おはな紙やワックスペーパー、和紙などの手触りや色や柄に特徴のある、全部で20種類の紙を使い、メッセージカードをつくりました。

 未就学児の親子連れの皆様から大人の方まで多くの方々にご参加いただき、自由にコラージュを楽しんでいただきました。紙をやぶったり丸めたりして手触りや色の重なりを楽しみながらハート型の台紙に自由にはりつけていきます。

完成したメッセージカードからは、どれも心を込めて作った様子が伝わってきました。そのうちの一部をご紹介します。

皆様、ご参加ありがとうございました!

ぜひ「ありがとう」の気持ちを込めて、メッセージを書いて大切な人に贈ってくださいね!

ウィークエンドミュージアム 「にじませてつくるブックカバー」

 台風接近のため延期になっていたウィークエンドミュージアム、その1回目を10月2日(日)に実施しました。このワークショップ再開を楽しみにしてくださっていた方も多く、久しぶりに朝からアトリエがにぎわいました。

 今回は、水性カラーペンと霧吹きで噴射する水によって偶然できる色の重なりや模様を楽しみながら、最後はブックカバーやしおりに仕上げるワークショップです。

―使った道具 

・水性カラーペン ・霧吹き ・マーメイド紙 ・ポリプロピレンシート

①ポリプロピレンシートに自由に水性カラーペンで模様や色のかたまりをぬります。

②上から霧吹きで水を吹きかけます。水の量によって転写されるインクの濃さが変わります。

③ポリプロピレンシートにマーメイド紙をかさね、そのまま裏返します。ポリプロピレンシートをはがすとすてきな模様が写し取られます。さらに紙を傾けてインクを流してみたり、上から何度か別の色を押しつけてみたり・・・。

にじんでできた色味が鮮やかだったり、やさしい雰囲気だったり、それぞれ選んだ色やうつし方の違いで個性あふれる一点ものが仕上がっていました。

④文庫本サイズ用の切り取り枠を置いて好きな模様の位置を決めて切ります。残った端材はしおりやカードにして捨てるところをつくらないよう工夫しました。

すてきなブックカバーの完成です!お気に入りの本にカバーをかけるとますます愛着が湧きそうです。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

次回は、11月27日(日)「うつすをたのしむローラーあそび」です。

絵の具を使う内容です。お楽しみに! 

【お知らせ】2022年オリジナルバナーバッグ  チャリティー販売会

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オリジナルバナーバッグ チャリティー販売会を開催します!

日 時|10月15日(土)10:30~ ※売切れ次第終了
会 場|アトリエ    
価 格|300円~2,000円程度
 ※大きさやデザインにより異なります。
販売予定数|300個程度(お一人様2個まで)
※販売終了時は当館のツイッター、インスタグラムにてお知らせいたします。

「オリジナルバナーバッグ」とは、展覧会終了後のバナー(垂れ幕)を再利用し、当館のアートボランティアが1つ1つ手作りしたバッグです。

売上金は全額寄付しており、2022年はウクライナの博物館と文化遺産の保全・復旧の支援を目的にICOM(国際博物館会議)への寄付が決定しました。

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バナーのデザイン、縫製、販売まで、ボランティアさんが主体になって取り組んでいます。

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今回は3年ぶりの製作・販売会。コロナ禍で販売を見送っていたため、休止中に集まった、たくさんの展覧会バナーを新たに使用しました。

図柄を最大限に生かしてデザインするため、色や形など1つとして同じものはありません。

ランチバッグサイズから、F8のスケッチブックが入る大きなものまで、大小さまざまなバッグを用意しています。

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バナーの素材はビニールのメッシュ生地です。

丈夫で軽く、水に強い素材なので、普段使いのバッグとしてもお使いいただけます。

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携帯や鍵が入る内ポケットや、大きいバッグには持ちやすいように取っ手の裏地もついています。

これまでのお客様の声をもとに、改善、工夫をしながら、使いやすさを考えて製作をしています。

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ボランティアさんが1つ1つ心を込めて作ったバナーバッグ。

ぜひ会場で実際に手に取ってご覧ください。

皆様のご来場をお待ちしております。

みんなのアトリエ「サイアノタイプでプリントしよう!」

8月28日(日)写真の古典技法であるサイアノタイプを用いた写真プリントのワークショップを実施しました。サイアノタイプとは1842年にイギリスのジョン・ハーシェルによって発明された印画技法で、日本では青写真とも呼ばれています。

まずはカメラ・オブスキュラを実際に見ながら、レンズを通して投影された像が、どのような支持体に印画されてきたのかという写真プリントの歴史を簡単に振り返りました。

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今回のWSでは、印画紙を手作りしていた180年前の技法に取り組むことで、写真を印画することの面白さを再発見します。写真をプリントする支持体はケント紙、マーメイド紙(水彩画用紙)、木板、綿布の4種類です。

これらの素材に感光性の薬剤を筆で塗る作業から始めます。この液を塗った部分に、太陽光(紫外線)を当てると化学変化によって色が青色に変化します。

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サイアノタイプは露光(写真を焼き付ける作業)に太陽の光を使うため、天候や時間に合わせて露光時間を調整する必要があります。印画紙が乾くのを待つ間、テスト露光を行いました。太陽光に当てるとみるみるうちに感光液を塗ったところの色が変化します。

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露光テストの結果をもとに、焼き付け時間をそれぞれ設定します。乾燥させた感光紙に、事前に準備したネガティブを密着させて露光の開始です。(ネガティブは参加者の皆様が撮影した写真から事前に用意をしました。)

「薄めの水色くらい」、「はっきりと濃い目にしたい」、出来上がりの雰囲気を想像しながら、焼き上がりを待ちます。

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露光の後は、薬剤を水洗し現像作業を行います。日光が当たっていない部分の薬剤が洗い流され、はっきりとしたコントラストが浮かび上がります。最後はオキシドール液に浸け、像を固定させたら完成です。

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一回目で思い通りの写真ができた人もいれば、「もっと長く/短く露光すればよかった!」という人も。焼く枚数を重ねるにつれて微妙な感覚がつかめてくるのもサイアノタイプの醍醐味です。

ほかの参加者の作品を参考にしてみたり、参加者同士で情報を交換したりしながら試行錯誤を重ね、それぞれ4枚の写真を仕上げることができました。

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旅行先の風景や、家族の姿、何気なく撮った桜、用意された写真は皆さんそれぞれでしたが、その写真に合ったプリントや支持体とは何かということを考えながら楽しく制作ができました。 

 ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

第3回こどもアートクラブ「カラフルペインティング」

9月10日(土)、3回目となるこどもアートクラブを実施しました。最終回となる今回は、「カラフルペインティング」と題し、長崎在住のアーティストである井川惺亮さんに「流し絵」の制作プロセスを教えてもらいながら、みんなで大きな作品をつくりました。こどもたちが自宅から持ち寄ったお菓子の箱にも色をつけて展示し、インスタレーション作品に仕上げました。

井川さんの紹介後、井川さんの作品展(当館常設展示室 第2室にて2022年10月10日まで開催)を鑑賞し、作品の見方やつくり方についてお話を聞きました。

アトリエに戻り、流し絵制作スタート!使う色は、青、黄、橙、緑、紫の6色。井川さんが制作するとき、黄色からはじめ、最後に紫をつかうというルールがあるそうです。なぜその順番かというと、黄色は他の色も受け入れやすいので最初に使い、紫は透明度があるので、最後に使えば色が重なりやすいからとのこと。また黄色の補色が紫だから、という理由もあるそうです。

今回の流し絵では、5mのケント紙を使いましたが、絵の具がこぼれ落ちないよう、周りにへりをつけ、箱状にして、そこに絵の具を落とし、紙を傾けることで絵の具を動かします。その絵の具をいろいろな方向に流すことで、予想もしない線が生まれていきます。

どの位置から絵の具を入れるか、どのように高低差をつけるとイメージに近い線ができるかなど、お互いに考えながら1色ずつ流し、偶然できるカラフルな模様を重ねていきました。

それぞれ持ち寄ったお菓子の箱にも、絵の具を入れて流し絵をしました。

お菓子の箱はお菓子がなくなれば役目を終えますが、捨てずに色をつけることで、すてきな作品に生まれ変わりました。

完成した作品をカフェ前のガラス面に展示。美術館の中からも外からも見えるよう、高さや向きなど、鑑賞する人のことを考え展示しました。

展示した作品を井川さんと一緒に鑑賞しました。みんなで協力してつくった大きな作品と、自分の家から持ってきたお菓子の箱が一緒に展示されることで、迫力ある作品に仕上がりました。

最後に作品を背景に記念撮影。展覧会の作品鑑賞からはじまり、大きなケント紙をつかった共同制作とお菓子の箱を使った制作、そして作品の展示までを体験した最終回でした。なお、作品は9月10日(土)~17日(土)まで、館内と外から鑑賞できるように展示しました。

第2回こどもアートクラブ 「サイアノタイプに挑戦!」

8月20日(土)、2回目のこどもアートクラブを実施しました。今回は「サイアノタイプに挑戦!」と題し、一般的に青写真または日光写真と呼ばれる写真技法のひとつにチャレンジしました。はじめに写真の歴史を知ってもらうため、カメラの起源でもあるカメラ・オブスキュラを見せ、箱の中をのぞきレンズを通して見える風景を写し取って記録していたことを話しました。そこから多くの研究や改良がなされ、どんどん進化していったカメラの形や写真の原理について学びました。

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制作途中の時間には実際にカメラをさわったり、ネガを観察したりしました。普段、スマホやipadで撮影をすることが多いこどもたちは見慣れないカメラやフィルムに興味津々でした。

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いよいよサイアノタイプによる制作です。はじめに印画紙をつくるため、暗くしてある講座室へ移動しました。そこで、38㎝四方の画用紙に刷毛を使って感光液をむらなく塗っていきました。感光液はクエン酸アンモニウムとフェリシアン化カリウム水溶液を混ぜたものです。印画紙を乾かしている間にアトリエにて青い画用紙の上に写し取りたいモノを選び画面構成を考えます。モノを置いたところは白くなり、置いていないところは感光液が紫外線を浴びて化学反応を起こし、青色に変化します。こどもたちは、モノの向きを変えたり、重ねてみたり、光を透過するものとしないものを組み合わせてみたり、自分なりに完成を予想しながらレイアウトしていました。

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次は、乾燥させた印画紙に青色画用紙に置いたモノを手早く構成しなおします。そしてガラス越しの日光の当たる場所に移動し、露光しました。

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露光時間は約30分間。日光を浴びた画用紙は、みるみるうちに色が変化します。どんなふうに仕上がっていくのかワクワクしながらその様子を観察していました。

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露光している間に常設展示4室へ移動し、東松照明:「ブリージング・アース」シリーズの写真作品を鑑賞しました。「これは絵なの?写真なの?」という第一声から始まり、「石ころのように見える」とか「動物の皮膚みたい」「川のような筋が見える」と作品から受ける印象を話し合いました。そして作品の表面がとても光沢があり、クリアに見えることにも気づき、これがクリスタルプリントされているものだと知りました。

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次は現像です。30分間露光した紙は、黒に近い色まで変化していました。紙を破らないようにやさしく水洗いし、10倍に薄めたオキシドール液につけます。すると白い部分はより真っ白になり、青い部分はより濃い鮮やかな色が出てきました。再度すべて水洗いした後、窓際で乾燥させます。

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最後は、保護者の方も交えて完成作品の鑑賞会。自分の作品について数名紹介してもらいました。「見る人が自由に想像してほしい」とか「夏のひまわりをイメージした」などそれぞれが自分の思いを話してくれました。

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次は最終回、9月10日(土)です。

作家、井川惺亮さんを講師にお迎えし、共同制作に挑みます。お楽しみに。

長崎県美術館2022こどもアートクラブ第1回目実施しました!

小学生を対象に、年間複数回のワークショップを通して美術に親しむ機会を提供する「こどもアートクラブ」が今年もスタートしました。

新型コロナウイルス感染症の流行により、昨年は1回きりのワークショップ「こどもアートキャンプ」として実施しましたが、今年は7月から9月まで全3回のプログラムを実施します。本プログラムは例年多くの方に関心を寄せていただいており、今年は約100名の申し込みの中から、22名の参加者を抽選にて決定しました。全3回の活動は、長崎大学教育学部の学生さんにもサポートしていただく予定です。

 7月23日(土)の第1回目は「びじゅつかんってどんなところ?」と題し、グループに分かれて作品鑑賞や館内各所をめぐるツアーに出かけました。

受け付け後、グループに分かれて席に着いた参加者たちは緊張ぎみの様子。同じグループの参加者や大学生と一緒に、当館特製のアートカードで遊びながら緊張をほぐしていきます。当館の収蔵作品の写真がプリントされたカードのなかから代表者が1枚選び、他の参加者は、代表者に「はい」か「いいえ」で答えられる質問をして、カードを探し当てます。

「どんな質問をしようか?」「きっとこれじゃないかな?」と、グループはみな大盛り上がり。カードにプリントされた作品の写真をよく観察して、独自の観点で作品と作品の相違点を見つけ出し、慎重に、時に大胆にカードを選り分けていきます。最後に、代表者が選んだカードを発表すると「おおー!」と歓声が上がりました。

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参加者の緊張がほぐれたところで、いよいよメインの活動に移ります。

参加者に「美術館ってどんなところだと思う?」と問いかけると、これまでに美術館を訪れたことのある参加者は、「作品が飾ってあるところ!」「作品をつくるところ!」と元気よく答えました。確かに作品は展示されているし、ワークショップで作品をつくることもあります。

―しかし、それだけでしょうか?

今回は、まだ知らない美術館の一面を自分の目で見つけていきます。 


「どんな作品があるだろう?」

アートカード遊びで培った観察眼や想像力を使って、常設展示室で作品をじっくり鑑賞。作品をみて思ったことや気になったことを話し合い、グループごとにさまざまな角度から作品を捉え、作品の世界観や作者の意図などを想像することができました。

さらに常設展示室をぐるっと一周しながら、部屋ごとに異なるテーマで作品が展示されていることなど、展示室の構成についてもお話しました。

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作品のなかの人物のポーズから状況を考えたり、

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作品の色からイメージを膨らませたり…。色々な発見や意見が飛び交いました。


次は、美術館の建物の探検ツアーです。

普段何気なく目にしている美術館のデザインの特徴や、美術館ならではの設備について、実際に見たり触ったりしながら学びます。

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白くてつるんとした見た目の壁は、触ってみると「ちょっと冷たい」「ガラスみたい」。長崎県の波佐見町で約400年の歴史がある「波佐見焼」でできていることを知りました。

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来館経験のある参加者も、「屋上に上がれることは知らなかった!」と興味津々。彫刻作品をやさしく触って、素材感を確かめました。

この後は美術館のバックヤードに進み、美術館が担う役割と機能について見て回りました。

今日の活動はここまで。

活動を通して、参加者一人ひとりが自分の目で見て、感じて、考えて、作品や美術館について理解を深められたのではないでしょうか。

次の活動は8月20日(土)です。

太陽の光を使う印刷技法「サイアノタイプ」に挑戦します。次のレポートをお楽しみに!

おきがるプリント「がまくんとかえるくんBOOKMARK」

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6月18日(土)と19日(日)の2日間、現在開催中の「『がまくんとかえるくん』誕生50周年記念 アーノルド・ローベル展」(2022年6月18日~8月21日)の関連企画を行いました。絵本『がまくんとかえるくん』シリーズの挿絵と言葉(英語原文)を、除光液を使って薄い木の板に転写し、本展オリジナルのしおりをつくります。※次回は8月6日(土)、7日(日)開催予定。

しおりのサイズは2種類で、転写に使う紙は4種類の中から選びます。

転写する紙を薄い木の板に張り付けた後、除光液をしみこませ、除光液が乾かないうちに、乳棒でひたすらこすります。

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この企画の面白いところは、こどもから大人まで、除光液という身近にあるものを使い木への転写体験ができること。そして転写する時の力の入れ加減や木目によって1つ1つ異なる風合いのしおりができることです。

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完成!うまく転写できました!

次回は8月6日(土)、7日(日)10:30-12:00、14:00-16:00に実施します※材料なくなり次第終了。

更に、8月11日(木)はアミュプラザ長崎で、16日(火)はみらい長崎ココウォークにて実施決定!

皆様この機会にぜひご参加くださいね。

学校と共創する 美術で学ぶ平和教育

令和3年度文化庁「地域と共働した博物館創造活動支援事業」に採択され、今年度取り組んだプロジェクトについてまとめたものを一部紹介します。

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