ワークショップ
「五感で味わう○○スープを描こう」
6月12日(土)に現在開催中の展覧会「ミケル・バルセロ展」関連企画として、長崎県美術館アトリエと参加者の各家庭をZoomミーティングでつないでオンラインワークショップを行いました。
当初当館アトリエにて対面式で行う予定でしたが、コロナ禍であることを踏まえ、急遽オンラインでの実施に変更しました。
さて、ミケル・バルセロについてちょっとだけ説明すると、彼はスペインが誇る現代美術界の巨匠で、世界各地、様々な場所で制作してきました。その制作手法は独特で、例えばある作品をつくるとき、その制作した土地の土や砂など、その場所にしかない材料を絵の具と混ぜ合わせることで作品をつくることもあります。

≪海のスープ≫1984年 作家蔵 238×320×9cm
🄫ADAGP,Paris & JASPAR,Tokyo,2021
今回は本展の最初に展示されている≪海のスープ≫を鑑賞した後に作品づくりを行いました。
≪海のスープ≫は、横幅が約3メートルと、とても大きな作品で、実は海藻を混ぜてつくられています。参加した皆さんは、そのバルセロの作品からインスピレーションを受け、カレー粉やペパーミント、コーヒー豆といった、いろいろな材料の手触りや匂いを感じながら、それらを混ぜたりすりつぶしたりして絵の具づくりに挑戦しました。絵の具からつくる様子は、まるで何か実験をしているようでした。そして、香りのする絵の具や質感の違う絵の具を使って、スープの絵を描いてもらいました。


みなさん素敵なスープが完成しました。以下完成作品です。


つくった作品にタイトルをつけてくれた参加者もいました。↓

タイトル:虹色のスープ

タイトル:春と秋の食卓
上の作品をつくってくれた方は、なんと続編の作品も作ってくれました!↓

以下、参加者と保護者の方からの感想です。
・いろいろなものから色が出るのがおもしろかった。
・いろいろな材料に触れることができたり、ボンドの新たな使い方を知ったりすることができ、良い経験になったと思います。
当館スタッフも、参加した皆様と一緒に楽しい時間を共有することができました。ありがとうございました。
今後も美術館では引き続き、このようなイベントを定期的に開催していきます。
急遽オンライン実施への変更となり、参加できなくなった方々も、またのご応募をお待ちしています。
オンラインワークショップかさねてあそぼう
4月25日(日)長崎県美術館アトリエと各家庭をZoomでつないでオンラインワークショップを行いました。
昨年から始まり今回3回目となるオンラインワークショップでは 開催中の常設展、長崎開港450周年記念「長崎港をめぐる物語」に関連して、海や港をテーマにしたレイヤーアートを作りました。
午前と午後で各回5組の方にご参加いただきました。
レイヤーアートとは複数のレイヤー(透明シート)にそれぞれ違うモチーフを描いたものを重ねることで、奥行きや立体感の生まれる作品のことをさします。
今回のワークショップでは4枚の透明シートを使い、最後はフレームに入れておうちに飾れるように仕上げました。
まず長崎県美術館アトリエから見える長崎港の風景を紹介しつつ、「海や港にはどんなものがあるかな?」などワイワイとお話をしながら、4枚の透明シートにモチーフを描いていきました。
1枚目は海、2枚目は空、3枚目は海の中、4枚目は自由というテーマで描きました。

みなさんすてきな海の風景が完成しました。

完成後、参加者の皆様には簡単な4コマストーリーを作ってもらい、発表をしてもらいました。


北極の海や、夜の海、いろんな海を想像しながら、それぞれオリジナルストーリーが生まれました。


ワークショップ後に、おうちに飾っている写真も送っていただきました。
完成した作品はジャバラ状のフレームに入れて順番を入れ替えることもできます。

置く場所や光の当たり方によっても雰囲気が変わります。

こちらはキットに同封していたトレーシングペーパーを活用されていて、すりガラスのような効果が出ています。
みなさんそれぞれの工夫を凝らした、とてもすてきなレイヤーアートが完成しました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
美術館ではこれからもオンラインでも参加できるワークショップなどを開催いたしますので、ぜひご参加ください。
春の小箱をつくろう
3月7日に美術館のアトリエと、各家庭をZoomミーティングでつないでオンラインワークショップを行いました。
今回のワークショップでは、古くは室町時代から続く日本の伝統工芸『押し絵』を施した、手のひらサイズの小箱作りをしました。
箱の展開図を切り取り、組み立てる作業から、押し絵のモチーフを作る作業まで、みなさん真剣に取り組まれていました。
さて、どんな作品ができたか見てみましょう。

こちらは桃の花のモチーフを二つ重ねて作ってくださいました。おしゃれなお菓子入れとして活用してくださっています。

こちらは桃のモチーフです。ひょうたん柄の古布が素敵なアクセントになっています。

こちらの桃はオレンジと黄色の、とてもさわやかな色の組み合わせです。同じ型紙でも色の組み合わせだけで印象が大きく変わりますね。

鮮やかなピンクの絞り染めの古布を使った桃の花です。今回最年少の方でしたが、とても上手にできています。

こちらの桃は黄色い蝶が右下に顔を出しています。柄を上手に使うのも押し絵の楽しさの一つですね。
今回は手軽に手に入る無地のちりめんや、美術館アートボランティアから募ったユニークな柄の着物端切れまで様々な素材を使ってみました。
みなさんのおうちに眠っている端切れでも活用できますので、ぜひオリジナルの押絵に挑戦してみてくださいね。
今回のワークショップは各回5組という限られた人数ではありましたが 、ワークショップによく参加される方から初めての方まで、一緒に楽しい時間を共有することができました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
また美術館では引き続き、このようなイベントを定期的に開催していきますのでどなたでもお気軽にご参加ください。
ハイブリッド万華鏡をつくろう
2月20日(土)、コロナ禍においてなかなか対面でのワークショップができませんが、そのような中でもご家庭からオンラインでご参加いただける、万華鏡をつくるワークショップを実施しました。


美術館アトリエにいるスタッフが、パソコンの画面越しに作り方を説明しながら少しずつ作っていくスタイルで進めました。
では、どこが「ハイブリッド」かと言うと、
チェンバースコープと
ホイールスコープ(複数取り換え可)を組み合わせているところです。
ワークショップは、厚紙で本体となる筒をつくるところからスタートしました。

完成した作品をお互いに見せ合う参加者の皆さん。

参加者の皆さんがつくった万華鏡がこちらです。


万華鏡の中を覗いてみましょう。







皆さん素晴らしい万華鏡が作れて大満足だったようです。
これからもオンライン上での活動を定期的に行いますので、面白そう!と思われた方は、ぜひご応募くださいね。
「ながさきART TRIP」ーわたしだけの地図―
2月4日(木)大浦小学校会議室と長崎県美術館アトリエをzoomでつないでオンライン授業を実施しました。今回授業に参加してくれたのは、大浦小学校5年生64名のみなさんです。大浦地区周辺の東山手付近、南山手付近や長崎港を題材に描かれた18点の美術館所蔵作品をピックアップし、作品観察や作品鑑賞をしながらグループごとにひとつの地図にまとめていきました。


グループごとに1台のiPadを使用し、話す人は専用のマイクを使います。


作品の細部を見たい時は上手に拡大して見ます。

選んだ作品を地図上にレイアウトし、観察して気づいたことや感じたことはどんどん付箋に書き込んでいきます。


そして完成した地図をもとに発表しあい、みんなの考えを共有します。


最後は美術館学芸員から作品解説を聞き、さらに理解を深めます。

完成した地図は、グループごとに選ばれた作品もテーマもさまざまです。
完成例を数点紹介します。

題名「大浦居留地の魅力」

題名「長崎昔マップ」

題名「昔の静かな長崎」
最後は授業のふりかえりをし、感想を書いてもらいました。
・それぞれの絵によって技法が違うということがわかりました。たくさんの歴史がある大浦の町を守っていきたいなと思いました。絵をよく見ると描いた季節や時間がわかりました。私は「長崎港」と「南山手10番」の絵がいいなと思いました。
・大浦の町を昔の人も今の人も大切にしているとわかりました。100年も前の人がデザインした絵を私たちは目にしていたのがびっくりしました。この絵を描いた人がどんな人か見てみたいです。
・この学習をしていろいろな絵の魅力や技法などのことがよくわかりました。また鑑賞の視点などもよくわかりました。そして長崎のよさが前以上にわかりました。わたしは坂が多いのはきらいだったけど、今日の学習で坂も長崎の魅力なんだなあと思いました。
・長崎の大浦は、風景などとてもいい町だと改めて思いました。絵を描く人は時間や風景をわかりやすく描いていて、昔の大浦の絵が見られてとてもよかったです。もっと大浦を好きになりました。
・いろいろな絵を見たりして、いろんなことがわかったし、長崎のいいところをたくさん見つけられてよかったです。絵を鑑賞して、絵の中に入り込んで音やにおいを想像するのが楽しかったです。
嬉しいコメントがたくさんありました。
この授業を通していつも見ていた風景が違って見えたり、昔と今の風景を比較してみたり、自分たちの住む町の歴史の深さや魅力など作品鑑賞を通して改めて感じてくれたようです。
ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。
移動美術館 in 東彼杵町 終了
12月9日(水)~12月20日(日)の11日間、東彼杵町歴史民俗資料館を会場に当館の所蔵品を展示する「移動美術館」(主催:東彼杵町、東彼杵町教育委員会、長崎県美術館)を実施しました。
当館学芸員 森園(写真中央)によるギャラリートーク

同時に子ども鑑賞教室も行いました。

作品鑑賞後は、親子向けワークショップ「オリジナルペーパーケースづくり」を行いました。

クロコGAという特殊な紙でケースをつくり、お花紙やマスキングテープを自由に貼って装飾したら完成です。時間いっぱい使ってすてきな作品に仕上げていました。


本展入場者数は706名とコロナ禍ではありましたが、多くの方々に足を運んでいただきました。
東彼杵町のみなさん、本当にありがとうございました!
X’masワークショップ「革花アクセサリー」
12月19日(土)、20日(日)の2日間、X’masワークショップ「革花アクセサリー」を実施しました。講師に革花作家である道田香織さんをお迎えし、オリジナルのテンプレートを使ってお花のモチーフのアクセサリーを作りました。


花びらの形や色、芯の部分との配色をどうするか、革の質感や発色を考慮してデザインをじっくりと考えながら、ていねいに仕上げていきました。
そしてイヤリングやピアス、タッグピンの中から好きなものを選び、オリジナルアクセサリーが完成しました。






つけてみるとこんな感じ・・・




みなさん、とてもよくお似合いですね!
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
移動美術館in五島市終了しました。

11月24日(火)~12月3日(木)の9日間、五島市にて当館の所蔵品を展示する「移動美術館(主催:
五島市教育委員会 、長崎県美術館)」を実施しました。

オープニング後の当館学芸員(写真一番右)によるギャラリートーク。

ワークショップ前に親子向けの作品鑑賞を行いました。


ワークショップ「ガウディ風マグネットをつくろう」も行いました 。
小さなお子様も全集中して制作中。


みなさん、かわいいマグネットができあがっていました。
本展入場者数は495名と、コロナ禍ではありましたが多くの方々に足を運んでいただきました。五島市のみなさん、本当にありがとうございました!
長崎県教育センター研修講座
11月5日(木)、長崎県教育センター主催による教職員対象研修講座を美術館で実施しました。その中で長崎県美術館 教育普及担当:山口が担当した午後の部の様子についてお知らせします。
「作品をみるっておもしろい!!」
はじめに長崎県美術館の所蔵作品を基に作成したオリジナルアートカードを使ったカードゲームを体験していただきました。45枚ある作品カードから好きな作品を選んで自己紹介をしたり、大きさや高さを比較したり、まずはカードを通して作品をよく観察することの大切さを実感いただく活動を行いました。観ていくうちにだんだん本物の作品で細部や色を確認してみたい、どんな作品なのか観てみたいという思いが膨らみ、その後、展示室へ行きました。

次は、現在開催中の企画展『長崎 美術 往来!-長崎県美術館コレクションからー』にちなみ、ワークシートを使った鑑賞活動をしました。「ながさきART TRIP」ーわたしだけの地図ーと題して、展示作品のサムネイルの中から好きな作品を選び、おさんぽコースを考えていく活動を行いました。中山文孝≪長崎港の図≫を起点に長崎県美術館周辺を巡る作品の旅や時空を超えた旅を空想しながらオリジナルの地図を作ってもらいました。


最後に代表の方に制作したオリジナル地図について簡単な紹介をしていただきました。

「子どもがワクワクする創作活動」
ドイツの紙染め技法であるクライスターパピアを体験していただきました。身の回りの材料を使って絵の具をひっかく道具に変身させ、色や模様をつくってみる実験的な創作活動に挑戦しました。



これからも児童・生徒の皆様が楽しんで創作活動や鑑賞活動ができるような手助けができれば幸いです。ご参加いただいた先生方、ありがとうございました。
「はじめてのTie Dye」
10月25日(日)の午前と午後の2回、美術館でことはじめの1つとして「はじめてのTie Dye」を実施しました。タイダイ染め作家のmAssuさんをお迎えし、白地のエコバッグやガーゼハンカチをうずまき、ボーダー、ムラ染めの中から好きな柄を選び、さまざまな色の染料で染めていきました。
偶然にできた模様がそれぞれにすてきなハンカチ、バッグとなって完成しました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。