長崎県美術館メルマガ(vol.101)

件名
長崎県美術館メルマガ(vol.101)
配信日時
2012/10/31 18:58
本文
(vol.101)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

メルマガ長崎県美術館

□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○2012/10/31

INDEX


1)館長コラム

2)展覧会情報
 ・企画展「フィンランドのくらしとデザイン-ムーミンが住む森の生活」
 ・美術館コレクション展

3)講演会
 ・スペイン美術特別講演会「ゴヤの独創性とは何か」

4)イベント情報
 ・イブニングライブ『ながさき音楽祭スペシャル』By長崎大学

5)ショップ情報
 ・スツールNo.60

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1)館長コラム
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「平成24年度の文化勲章を祝う」  館長 米田 耕司
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 政府は昨日10月30日に今年の文化勲章受章者を発表しました。
今朝の新聞各紙はその事を大きく報道しています。ここ数年、美術部門からの
受章が途絶えており心配しておりましたが、今回、長崎県出身の日本画家・
松尾敏男先生と、大原美術館の館長・高階秀爾先生が選ばれました。
大変喜ばしいことです。
 松尾先生は、日本美術院(院展)理事長で、文化功労者。
現代日本画を代表する日本画家です。2年前の2010(平成22)年に開催した
「画業60年 松尾敏男回顧展」(10月6日-11月14日)の会期中に
文化勲章の受章を期待しておりました。ですから待ちに待った受章です。
長崎市今籠町(現・鍛冶屋町)の崇福寺の朱塗りの山門に隣接する地で誕生し、
三歳まで過ごした長崎を終生故郷と愛して、特別な思いをお持ちです。
私は、40年ほど前から松尾敏男先生の知遇を得るようになり、
2007(平成19)年4月に当館に赴任以来、先生が年に数回長崎に帰って
来られる度にお会いしています。画業60年の回顧展の実現や、回顧展で
厳選した代表作44点中の10点をご寄贈いただきました。旧蔵作品を加えると
松尾敏男作品は現在20点になります。郷里長崎の文化振興のために
ご尽力を賜っています。この10月に、出生地からほど近い崇福寺をご一緒に
訪問予定でしたが、多忙なスケジュールの関係で延期になりました。
今回の受章でおそらくはもう少し後になりそうです。私の好きな松尾先生の言葉に、
23歳で院展に初入選(1949=昭和24年)するまでの長く苦しい時代を回想された
「朝顔」という短文があります。「花は周囲の事象に関わらず唯自分の生命を
開いてゆく。そして私はふと思った。根を張れば花は自然に開くのだ。
花を咲かせるでなく、根を張る努力を。朝顔を作り出して四度目の秋、
私はあこがれの院展に初入選出来た。」
(松尾敏男『画文集・花の四季』「朝顔」に所載・1981(昭和56)年刊)
前号で書いた蝸牛や亀にも通じるように思います。
 高階秀爾先生も若い頃からご指導いただき、当館の開館5周年のエル・グレコ
「聖母戴冠」特別展示などの活動を全国紙で紹介し、応援いただきました。
西洋美術の研究や評論、教育活動の展開。国の文化審議会の初代会長を
務めるなど、芸術文化の振興に大きく尽力した功績が認められての受章。
国立西洋美術館学芸員、東京大学教授、再び西洋美術館の館長を経て、
現在大原美術館の館長。美術研究や評論、美術館の振興などの活動で
文化勲章を受ける最初の人物ということになります。現在、私は高階先生と
全国美術館会議の理事会や、高階企画委員長のご指導の下で、
企画委員として教育普及部会などで美術館活動の活性化のために
共に活動しています。美術館で働く者として松尾敏男・高階秀爾両先生の
ご受章は大変うれしく、元気をいただきました。

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2)展覧会情報
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■企画展(企画展示室)
○10月19日(金)-12月24日(月・祝)
フィンランドのくらしとデザイン-ムーミンが住む森の生活
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フィンランドのモダンデザインは、1950 年代以降、国際的に高い評価を得て、
その後の世界のデザインに大きな影響を及ぼしました。
本展は、ガレン=カレラからトーヴェ・ヤンソン、マリメッコまで、約350点の絵画、
建築図面、製品などを紹介し、フィンランドの生活文化・芸術・デザインの本質に
迫ります。

詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/FinnishDesign.html

さらに、コンサートや映画上映会、フィンランドデザインに関するレクチャー、
伝統工芸を作るワークショップなど、多彩なイベントが満載です!
ぜひご参加ください。


関連企画についてはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/FinnishDesign_03.html


★関連企画ピックアップ
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ヤンネ舘野&ペトリ・クメラ デュオコンサート-フィンランドの響き-
〇11月3日(土・祝)(1)11:00-11:30 (2)14:00-15:00
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フィンランドと日本で活躍する二人のアーティストによるフィンランドの美しい自然を
感じさせる音楽をお楽しみください。
今回は、アキ・ユリ-サロマキ(フィンランドの作曲家)氏からの
ヤンネ舘野とペトリ・クメラへの委嘱作品「Raanu」を、世界初演奏します!

出演|ヤンネ舘野(ヴァイオリン) 、ペトリ・クメラ(ギター)


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連続セミナー「フィンランド・デザインの楽しみ方」全3回
〇第2回11月11日(日)、第3回11月25日(日)
各日11:00-11:30
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デザインってどう見たらいいの?フィンランド・デザインの特徴って何?
こんな疑問を持つあなたのための入門的なシリーズ・レクチャーです。

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映画上映会「ヤコブへの手紙」
〇11月18日(日)13:00-14:15(12:30開場)
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1970年代のフィンランドの片田舎を舞台に、刑務所から出てきたレイラと、
人々からの手紙を待ち続ける盲目の老牧師ヤコブ、手紙を届ける郵便配達人の
3人が紡ぐ、手紙を巡る物語。
クラウス・ハロ監督/2009年/75分/フィンランド語・日本語字幕

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クリスマスワークショップ《おしごと学校》サンタクロースになろう!
〇12月22日(土)、23日(日)10:30-16:30
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フィンランドに住む有名人は…サンタクロース! 
サンタクロースになって、プレゼントBOXをかわいくデコレーションします。
大好きなあのひとへ、大切なプレゼントを入れて届けてネ。

講師|Lily&Nanny(「おしごと学校」主宰)


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■美術館コレクション展(常設展示室)
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常設展示室の第1室から5室では、当館所蔵の長崎ゆかりの美術とスペイン
美術を年数回の展示替えにより随時ご紹介しています。


現在開催中の展示はこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html

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3)講演会
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■スペイン美術特別講演会「ゴヤの独創性とは何か」
〇2012年11月17日(土)15:00-17:00
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スペイン美術研究者であり、長きにわたり全国の美術館運営に携わってこられた
雪山行二氏による講演会を開催。独自の切り口により18世紀スペイン美術の
巨匠フランシスコ・デ・ゴヤの世界観を分かりやすく解説します。

◇講師|雪山行二(富山県立近代美術館館長)
◇場所|ホール
◇定員|先着100名
◇料金|聴講無料

詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?id=2179&command=lecture

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4)イベント情報
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■イブニングライブ『ながさき音楽祭スペシャル』By長崎大学
〇11月4日(日)(1)16:00-16:45 (2)18:00-18:45
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毎月第2・4日曜日の夕方から夜にかけて活水女子大学音楽学部と
長崎大学教育学部の音楽家のみなさんが素敵な音楽を奏でるイブニングライブ。
今回は『ながさき音楽祭スペシャル』として、韓国慶北大学校の沈松鶴先生を
ゲストに迎え、長大音楽教員との音楽コラボレーション。
国境を越えて、音楽で愛を奏でます。

◇会場|エントランスロビー
※入場無料

詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?id=2098&command=lecture

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5)ショップ情報
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フィンランド展関連商品 「スツールNo.60」
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フィンランドの国民的建築家・デザイナーのアルヴァ・アアルトは、モダンで美しい
木製家具を多く生み出しました。
アアルトの代表作「スツールNo.60」は、シンプルなデザインにして、
非常に丈夫な椅子です。素材にはフィンランドで手に入る木にこだわり、
無垢の木材をスチールのように曲げる手法が取り入れられています。
アアルトが妻と友人と設立した会社Artek(アルテック)のロングセラーとして
今日でも世界中で愛されています。
「フィンランドのくらしとデザイン」展でも紹介されているこのスツールNo.60は、
19,950円より1Fのミュージアムショップで販売しています。
その他、マリメッコのバッグやイッタラの食器など、展覧会の関連商品を
多数取り揃えていますので、ぜひお立ち寄りください。


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《お問合せ》長崎県美術館 長崎市出島町2-1 tel095-833-2110
【開館時間】10:00-20:00
【休館日】第2・第4月曜(祝日の場合は翌火曜)

《長崎県美術館メールマガジン》
 配信中止・配信先変更は、以下のホームページからアクセスできます。
http://www.nagasaki-museum.jp/

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