長崎県美術館 メルマガ(vol.31)
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- 長崎県美術館 メルマガ(vol.31)
- 配信日時
- 2007/7/27 12:24
メルマガ長崎県美術館
□───────────────────○2007/7/27(毎月1回発行)
「台風・地震・R・キャパ展」
前回、梅雨前線と日本文化について書きました。今年の梅雨は台風4号を
呼び寄せ、7月14日には長崎県に最接近しました。幸い長崎への直撃は
まぬがれましたが、全国的に大雨、洪水、土砂崩れなどの爪あとを残しま
した。さらに、7月16日10:13には新潟県中越沖地震が発生し甚大な被害を
もたらしました。
7月23日に気象庁から九州北部、中国、四国地方に梅雨明け宣言が出され、
荒れた7月も終盤でやっと夏本番です。いよいよ学校も夏休みです。
台風や震災の被害状況の映像を見ると、まるで戦場のような荒廃振りです。
自然の猛威と柏崎刈羽原子力発電所の火災に、核の不安と現代科学の無力さ
を見る思いです。
戦場といえば20世紀最大の報道写真家ロバート・キャパ(1913-1954)が
想起されます。現在開催中の企画展「CAPA's WORLD ロバート・キャパ
―その生涯と作品―」が9月2日まで開催中です。キャパは、ハンガリー
ブタペスト生まれの本名エンドレ・フリードマンというユダヤ系の青年で、
彼の40年の生涯はスペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦のヨーロッパ戦
線、第一次中東戦争、及び第一次インドシナ戦線の5つの戦争を取材した反
ファシズムの闘いでした。1954年4月に写真雑誌「カメラ毎日」の創刊記念に
日本に招待され、東京で「ライフ」誌からインドシナ取材を受けてベトナムに
渡り、5月25日戦場の小川の堤防で地雷を踏んで死亡。もしインドシナに行って
なければ、キャパは広島、長崎を取材したに違いないと言われます。
本展の会期中に8月6日広島、8月9日長崎の原爆記念日を挟んでいることは、
キャパの平和へのメッセージを発信したいという意図があります。キャパの
モノクロの世界から私たちの今日と明日の平和を考えていただきながら、
文化芸術が平和貢献の力となるということを感得していただければ幸いです。
長崎県美術館 館長 米田耕司
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《最新情報》
1)展覧会情報
■企画展
○7/13(金)-9/2(日)
『CAPA's WORLD ロバート・キャパ ―その生涯と作品―』
スペイン市民戦争取材中に撮影した伝説的な写真《崩れ落ちる兵士》により、
一躍世界的写真家となったロバート・キャパ(1913-1954)。死後50年以上を
経た現在においても、その名声はますます高まっています。本展では、東京
富士美術館のコレクションから、スペイン市民戦争をめぐる作品群を中心に、
青年期からインドシナ戦線取材中に亡くなる直前に写された最後の作品に至
るまで、キャパの活動の全てをご紹介します。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html
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■美術館コレクション展
長崎県美術館は、主に長崎ゆかりの美術とスペイン美術を収集しています。
常設展示室ではこれらの作品を年数回の展示替えにより随時ご紹介いたします。
○6/12(火)-8/18(土)
「野口彌太郎とその交友」
○6/12(火)-8/18(土)
「三川内焼の美-中里陽山(末太郎)を中心に」
○4/24(火)-8/26(日)
「須磨コレクション1」
○7/10(火)-9/24(月・祝)
山端庸介「ナガサキ・ジャーニー」
○4/24(火)-8/26(日)
「スペイン近現代美術1」
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html
《展示替え》
■小企画展
○8/22(水)-11/25(日)
「長崎コレクション2 十八銀行コレクション(仮称)」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=standing&id=301
○8/28(火)-12/9(日)
「須磨コレクション2」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=standing&id=305
○8/28(火)-11/25(日)
「スペイン近現代美術2」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=standing&id=310
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2)注目イベント
■「CAPA's WORLD ロバート・キャパ ―その生涯と作品―」展 関連企画
○フィルム上映会「キャパ・イン・ラブ・アンド・ウォー」
◇日時:8月5日(日)-15日(水) 各日15:00-16:30
◇会場:ホール
◇料金:聴講無料。ただし本展の観覧券が必要です。
◇定員:先着100名
○特別講演会「崩れ落ちる兵士の『謎』」
◇講師:吉岡栄二郎(東京富士美術館研究員)
◇日時:8月11日(土)13:30-15:00
◇会場:ホール
◇料金:聴講無料。ただし本展の観覧券が必要です。
◇定員:先着100名
※当日10:00よりエントランス受付で整理券を発行します。
○ギャラリートーク
◇日時:毎週日曜日 ①11:00-(7/29、8/5は除く)②14:00-
◇会場:企画展示室
◇料金:観覧券が必要です。
■みなとまつり関連イベント 屋上庭園花火大会鑑賞会
◇日時:7月28日(土)・29日(日)
◇入場:20:00~、打ち上げ開始20:50~(20分程度)
◇定員:先着200名
※当日10:00よりエントランスロビーにて整理券を配布します。
(1枚につき2名までOK)
※ドリンク販売あり(アルコール・ソフトドリンク)
※荒天の場合、鑑賞会は中止となる場合があります。
※飲食物持込不可。禁煙。
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■美術館コレクション展 関連企画
○学芸員によるギャラリートーク
◇日時:毎週日曜日 15:00-15:45
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
○アートボランティアによるギャラリートーク
◇日時:毎週土曜日 ①13:00-13:45 ②15:00-15:45
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
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■教育プログラム
○こどもの広場「WOOD WORKS 遊木」展
◇日時:8/1(水)-31(金)10:00-17:00
◇会場:アトリエ・アトリエ前庭
○同時開催「こどもの椅子」展
◇日時:8/1(水)-31(金)
◇会場:エントランス-アトリエ前回廊
○「WOOD WORKS 遊木展」関連ワークショップ
◆「みずの流れる音がする遊具を作ろう」
◇日 時:8/18(土)14:00-15:00
◇講 師:WOOD WORKS 遊木スタッフ
◇定 員:30人
◇対 象:小学5年生~中学生
◇材料費:500円
◆「木と釘で作るパパ・ママの顔」
◇日 時:8/19(日)10:30-11:30
◇講 師:WOOD WORKS 遊木スタッフ
◇定 員:親子20組40名
◇対 象:5~10歳
◇材料費:500円
【申込方法】
参加者氏名、年齢、学校名、住所、電話、FAX番号をお書きの上、ハガキ又は
FAXで下記までお申込み下さい。定員を超えた場合は抽選となります。
※当選者のみ8月5日に発表・連絡 ※申込締切 8/4(土)必着
〒850-0862 長崎市出島町2-1 長崎県美術館「遊木展ワークショップ」係
FAX:095-833-2115
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kyouiku/index.html
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■アートミュージアム「イブニング・ライブ」
毎月第2・4日曜日の夕方から夜にかけて活水女子大学音楽学部と長崎大学
教育学部の音楽家のみなさんが素敵な音楽を奏でます。
『美術』と『音楽』の融合…あなたの日曜の夕方~夜の過ごし方に加えて
みませんか?
○8/5(日)By活水女子大学 ①16:00- ②18:30-
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=471
○8/26(日)By長崎大学 ①16:00- ②18:30-
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=476
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■平成18年度[第10回]文化庁メディア芸術祭/
第12回学生CGコンテスト 動画部門 優秀作品上映
日本におけるメディア芸術コンテストの最高峰、「文化庁メディア芸術祭」
受賞作品と協賛事業でもある「学生CGコンテスト」動画部門の受賞作品を
上映します。
○6/1(金)-7/29(日)
◇場所:アートビジョン(1日2回上映)※視聴無料
上映スケジュールは下記をご覧下さい。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/event/artvision.html
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3)今月のピックアップ
「美術館コレクション展 山端庸介『ナガサキ・ジャーニー』」
学芸員 伊藤晴子談
皆さんは、被爆直後の8月10日に撮影された、廃墟の中で地を這うおばあさん
や、救護所で赤ちゃんに呆然と乳を与えるお母さんの写真をどこかでご覧に
なったことがあるかと思いますが、どうしてそのような写真群が私たちに残
されることとなったのか、ご存知の方はあまりいらっしゃらないかもしれま
せん。
その写真は、カメラマン山端庸介(やまはたようすけ:1917-1966)が撮影
したものなのです。
山端は、西部軍(福岡)報道部員に徴用され、9日、2発目の「新型爆弾」が
長崎に投下されたことを受け、その日の内に長崎へ派遣されました。10日早
朝より長崎地区憲兵隊本部(炉粕町)から、長崎駅前を抜け、路面電車の線路
沿いに北上し、焦土と化した爆心地で撮影。住吉町を経て、道ノ尾駅の救護
所での被災者の姿を撮影し、午後5時博多へ発ちました。このおよそ14時間の
滞在で、100枚を超えるカットを撮影したといわれます。
その後、終戦をむかえましたが、同僚のすすめにより、山端は個人で大切に
フィルムを保管し続けました。そのため、日米両国の政治的な動きに巻き込
まれることなく、GHQによる原爆に関する報道規制が解かれた昭和27年(1952)
に『記録写真 原爆の長崎』として出版され、今もなお私たちに被爆の実情
を伝えてくれているのです。
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4)ショップ情報 チーフ 林田美奈子談
ミュージアムショップではまたまた楽しいグッズが入荷します。
いつでも気軽に凧あげができ、持ち歩きに便利なキーホルダーケース入りの
カイト(@¥682)、安全に投げられるように柔らかい素材で作られたブーメラン
(¥997)は、カラフルでデザインもかわいいので、女性やお子様にお勧めです。
お隣の水辺の森公園でお友達やご家族で遊ばれてみてはいかがでしょうか。
トイカメラの種類が増えました。一時期生産中止になり、大変ご迷惑をお掛け
しましたあのキセカエカメラ(¥2,625)が復活しました。今度のキセカエカメラ
は着せ替え用の台紙が3枚ついていますが、この夏限定でショップオリジナル
の台紙も3枚プレゼントいたします。お好きな柄をお選び下さい。
夏は暑いけど外に出掛けずにはいられない、という方にピッタリの商品がたく
さん揃っておりますので、皆様のお越しをお待ちしております。
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