長崎県美術館 メルマガ(vol.35)
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- 長崎県美術館 メルマガ(vol.35)
- 配信日時
- 2007/11/30 15:38
メルマガ長崎県美術館
□───────────────────○2007/11/30(毎月1回発行)
「美術館と教育普及活動」
朝夕の冷気に寒さをおぼえるこの頃です。皆さま御元気でいらっしゃ
いますか。後数日で師走です。気ぜわしい季節になりますが、美術を
友に忙中閑ありで心にゆとりのある生活をお楽しみください。
ミッフィーといっしょに芸術の秋を過ごした「美術館に行こう!
-ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方-」が11月25日
に終了しました。1万7千人強の入場者の大半が若い人たちで小学生
以下の入場者だけで30%強ということから見ても子どもたちの利用の
多さが特徴的でした。19歳以下37%、20歳代19%、30歳代21%、40歳
代19%でした。中高年の利用は祖父母とお孫さんの利用が目立ちまし
た。50歳代以上は4%というもので、若い親とお子さんが、家族連れ
や学校や幼稚園の利用が多く印象的でした。絵本「ミッフィーのたの
しいびじゅつかん」をガイドに「見てみよう」「考えてみよう」と作
品を鑑賞し、企画展会場内に特設のワークショップ「作ってみよう」
のコーナー(自由参加)で「いろがみワーク」「まる・しかく・さん
かく」「色とかたちの組み合わせ」などに挑戦していました。当館の
エデュケーターやボランティアの皆さんが連日子どもたちの手助けに
追われていました。子どもたちの楽しそうで、嬉しそうな顔を見てい
る御両親や祖父母の方たちの優しい眼差しがたくさん見受けられました。
年間を通して、エデュケーターを中心に様ざまなワークショップや学
校利用の支援「スクールプログラム」などが数多く展開しています。
その一端を紹介します。
8月の1ヶ月間「木と遊ぼう・遊木展」はプラスティックに囲まれた
環境に暮らす子どもたちと佐賀大学の学生さんや当館のボランティア
などで自然の木の匂いや温度、肌触りを造形活動に参加しながら体感
するアートでした。子どもには初めての、大人には懐かしいワーク
ショップでした。これからの美術館の中核的機能は、教育機能にある
といえます。私も長崎大学教育学部附属中学校の生徒たちに先日授業
をする機会がありました。子どもたちの自己探求の一環で、「学問探
求」の文化系講座でした。私は「美術館の表と裏」と題した講義
(1回2時間の授業)を11月14日と21日の2日間しました。美術館の持
つ機能や役割、美術と私たちとのかかわりについて当館の活動内容、
コレクションなど具体例を示しながらお話いたしました。2度目の授
業の休憩時間に男子の生徒が真剣な表情でやってきました。「先生は
何のために生きているのですか?」と質問を受けました。私が画家で
あった父との確執のなかでの学芸員を仕事に選んだ経緯などを交えて
回答しました。「君は何を目指すのか?」と質問すると「デザイナー
です」と答えが返ってきました。
私は、美術館を限りある人生を、豊かに楽しく生きることを支援する
機関だと思っています。その基礎となるコレクションなど美術館資料
は人類が創り出したそれぞれの時代の美術作品を集積し、人間の美へ
の活動の記録と、美術文化の過去と現在のタイムカプセルの役割、今
日に生きる未来人への心の糧でありたいと思っています。
長崎県美術館 館長 米田耕司
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INDEX
1)展覧会情報
2)注目イベント
3)今月のピックアップ
4)ショップ情報
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1)展覧会情報
■企画展
○12/4(火)-12/24(月・祝)
『名誉県民 富永直樹展』
平成2年(1990)に長崎県の名誉県民として顕彰された彫刻家・富永
直樹(長崎市生まれ/1913-2006)の回顧展。1930年代から2000年代
まで、約70年にわたる作家活動の中から生み出された作品を石膏原型
も含め約50点展示し、作家の残した足跡を改めて検証するとともに、
長崎県の美術に対する作家の貢献を顕彰します。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html
《関連企画》
○学芸員によるギャラリートーク
◇日時:毎週日曜日 14:00-
◇会場:企画展示室
◇料金:聴講無料。ただし、本展の観覧券が必要です。
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■美術館コレクション展
長崎県美術館は、主に長崎ゆかりの美術とスペイン美術を収集してい
ます。常設展示室ではこれらの作品を年数回の展示替えにより随時ご
紹介いたします。
○11/28(水)-2008年1/14(月・祝)
「鴨居玲と羊子の絵画」
○11/28(水)-2008年1/14(月・祝)
「美人画-栗原玉葉」
○9/26(水)-12/9(日)
「ゴヤ『戦争の惨禍』1」
○11/27(火)-2008年3/23(日)
「スペイン近現代美術3」
《展示替え》
○12月11日(火)-2008年3月9日(日)
「東松照明 長崎マンダラ 中国編 」
《関連企画》
○学芸員によるギャラリートーク
◇日時:毎週日曜日 15:00-16:00
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
○アートボランティアによるギャラリートーク
◇日時:毎週土曜日 (1)13:30-14:15 (2)15:00-15:45
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
※12/4(火)-12/24(月・祝)は高校生以下無料。
美術館コレクション展年間フリーパス、および観覧チケットをお持ちの
方は200円で『名誉県民 富永直樹展』もご覧いただけます。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html
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2)注目イベント
■『Silver Christmas -whiteよりもちょっぴり贅沢なクリスマス-』
○Winter イルミネーション
運河ぞいの回廊を美しい光で彩ります。
◇日時:12/1(土)-2月末 17:00-22:00
◇会場:風の回廊
○コトバでかざるクリスマス
インタラクティブ・アーティスト松尾高弘氏が、一般公募したクリス
マスメッセージを映像のクリスマスツリーで幻想的に表現。アートビ
ジョンに参加型のアート作品として登場します。(メッセージ募集は
締切りました。)
また、海外でも注目されている松尾氏のインスタレーション作品を
ホールで展示。光る球体を持つと、あなたの前に光の天使が現れます。
ぜひ、ご参加ください。
◇日時:12/7(金)-24(月・祝)10:00-20:00の間、各30分間隔で上映
◇会場:アートビジョン
◇日時:12/21(金)・22(土)10:00-20:00
◇会場:ホール 入場無料
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=B4109D7806330D1274A6FEF55A0AB4DA?command=other&id=615
○きらきらシルバーのワークショップ
シルバークレイ(純銀粘土)を使って、ペンダントトップをつくります。
初心者向き。今年のクリスマスは思いを込めたオリジナルできまりです。
◇日時:12/8 (1)10:00-13:00 (2)15:00-18:00
◇会場:アトリエ
◇対象:高校生-大人
◇定員:各回12名
◇参加費:1人3,000円
《応募方法》
住所、氏名、年齢、TEL、FAX、希望の時間帯をお書きの上、ハガキまたは
FAXにて下記までお申し込みください。
〒850-0862 長崎市出島2-1
長崎県美術館「シルバーワークショップ」係 FAX:095-833-2115
◎定員になり次第、締め切ります。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=education&id=618
○文明堂総本店 Presents & 長崎県美術館クリスマススペシャル
『原田知世 Live tour “music & me”』
◇日時:12/15(土)開場20:00 開演20:30
◇会場:エントランスロビー
◇料金:全自由5,250円(整理番号付き)
※チケットは完売しました。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=613
○イブニングライブ Christmas Special
◇日時:12/16(日)(1)15:30-16:00 (2)18:00-18:30
◇演奏:活水女子大学
◇会場:エントランスロビー
◇料金:無料
活水から「ミニパイプオルガン」が飛び出し、賛美歌の美しいハーモニー
とともに美術館に神聖な音色を響かせます。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=479
◇日時:12/23(日)(1)15:30-16:00 (2)18:00-18:30
◇演奏:長崎大学
◇会場:エントランスロビー
◇料金:無料
大人気「Ballond'or(バロンドール)」をはじめ、ジャズピアノ、サックス
など子どもから大人まで楽しめるウキウキの音楽がいっぱいです。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=484
○キャンドルケーキのワークショップ
キャンドルのホイップでふわふわデコレーション♪
色とりどりのキャンドールケーキが簡単にできるよ!
◇日時:12/22(土)・23(日)11:00-15:00
◇会場:アトリエ
◇制作時間:15-30分程度
◇対象:子ども-大人
◇材料費:100円(当日受付)※入場のみは無料
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=education&id=617
○サンタさんの絵本の読み語り
クリスマスの絵本がたくさんあるよ。
◇日時:12/24(月・祝) 13:30-14:40
◇会場:ホール
◇対象:3歳から
◇定員:50名(当日受付)
◇料金:入場無料
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=education&id=620
○パペット・アニメ上映会 ミトンほか
クリスマスにぴったり!とっても愛らしい「ミトン」他、話題の最新作
「エティーのものがたり」など、かわいい作品を集めたすてきな上映会。
◇日時:12/24(月・祝) (1)10:30-11:50 (2)16:00-17:20
◇会場:ホール(開場:開始30分前より)
◇対象:子ども-大人
◇定員:100名(当日受付)入場無料
◇上映内容:6本立て上映
◇上映時間:約80分
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=education&id=619
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3)今月のピックアップ
「Silver Christmas -Whiteよりも、ちょっぴり贅沢なクリスマス-」
広報 古賀恭子
毎年多彩なイベントを展開している美術館のクリスマス。
今年も運河沿いのイルミネーションやワークショップ、映画上映会、
コンサート等様々な企画を開催します。その中の一つとして、
「コトバでかざるクリスマス」が12月7日から始まります。
松尾高弘氏が、一般公募したクリスマスメッセージを映像のクリスマス
ツリーで幻想的に表現。美術館入り口にある大型ビジョン(アート
ビジョン)に観客が参加できるアート作品として登場します。
松尾氏は、体験者の動きをCG映像や音、光と融合させるインタラクティブ・
アーティスト。2007年は、メディアアートの祭典Ars Electoronica2007
(オーストリア・リンツ)において、「Phantasm」を発表。同センター
に常設展示されるなど、国内のみならず、国際的な場に活動を広げてい
るアーティストです。作品の数々はとても美しく、見る人の心を癒して
くれます。インタラクティブ・アートは実際に体験してみないとよくわ
かりません。そこで、今回の楽しみ方をご紹介します。
美術館入り口付近にクリスマスツリーが描かれたマットを敷いています。
そこに入ってみて下さい。あなたの姿が光となってアートビジョンに表
れ、動くと画面上のツリーが色とりどりに輝きます。と同時に、クリス
マスメッセージがコトバの光となってあらわれます。マット上のいろん
な場所を動いて、輝きが変化していく様を試してみると面白いですよ。
この作品は10:00-20:00の間に、30分間隔で上映します。朝・昼・夜と
時間によっても色が変化しますので、1日に何度でも楽しめます。
また、12月21日・22日の2日間、海外でも注目されている松尾氏のイン
スタレーション作品をホールで展示します。
光る球体を持つと、あなたの前に光の天使が現れるかも!?文章では
よくわからないかもしれません。ぜひ、体験しにお越し下さい。
お待ちしています。
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4)ショップ情報
「新入荷商品」 ミュージアムショップ チーフ 林田美奈子
日に日に寒くなり日が暮れるのが早いこの季節、部屋で過ごす時間が長く
なりますね。12月中頃、ショップに照明のNEWアイテムが4点入荷し
ます。お勧めは5つの電球がセットになっているサンク・ベウ
(25,200円)です。トーマス・エジソンの発明から1世紀以上経た今も、
ほとんど形を変えずにいる電球。この美しいフォルムをグローブやシェード
で覆い隠すのは、あまりにももったいないという思いでデザインされたこの
照明は、一つずつ壁に掛けられ、吊るすことも、もちろん置くこともでき
ます。お好きな形にディスプレイして下さい。
A4ライト(15,750円)はA4コピー用紙500枚分の束の形です。
灯りは欲しいけどインテリアのじゃまになるのは嫌だという方にぴったり
です。無機質なクールさとは反対に、暖かい光を灯します。
他にもいろいろなNEWアイテムが入荷する予定ですので、皆様のお越し
をお待ちしております。
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《お問合せ》長崎県美術館 長崎市出島町2-1 tel095-833-2110
【休館日】第2・第4月曜(祝日の場合は翌火曜)
【年末年始の休館日】12/29(土)-1/3(木)
《長崎県美術館メールマガジン》
配信中止・配信先変更は、以下のホームページからアクセスできます。
http://www.nagasaki-museum.jp/
長崎県美術館──────────────────────────