長崎県美術館 メルマガ(vol.36)

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長崎県美術館 メルマガ(vol.36)
配信日時
2007/12/28 13:01
本文
(vol.36)──────────────────────────

メルマガ長崎県美術館

□───────────────────○2007/12/28(毎月1回発行)

美術館事業をふりかえって

 本年もあますところ数日となりました。平成19年度も4分の3が終
わるわけで、あっという間の9ヶ月でした。展覧会やワークショップ、
ボランティアの皆様の活動などいろんな事業がありました。紙幅の都
合で展覧会だけを回顧します。
 年末を迎えて着任当初の春が浮かびます。4月からの北欧モダン展
では、20歳代・30歳代の女性の方たちを中心にたくさんの御利用を
いただきました。皆さまの応援のお蔭で計画の180パーセントの入場
者がありました。その若い方々が、アメリカの使い捨て文化から、
日本文化に通ずる素材を生かした北欧の木や皮など家具・クラフトに
大変共感をしていることが判りうれしくなりました。クラフトを生活
の中で長く使用するというライフスタイルが徐々に浸透してきている
ようです。同時に開催した「デザイン喜望峰―清水久一+竹下洋子+
城谷耕生の活動」展では、国内外で活躍する長崎出身のデザイナーの
現在を紹介し、「森正洋+坂本やすき+富永和広展」では著名な森正
洋と、そのデザイン理念を継承する二人の作品を紹介しました。
「北欧モダン展」の企画展示室から常設展示室の2つの展示が、あた
かも自然に一つの流れのように展示構成されていたのが印象に残って
います。長崎県美術館は長崎のアーティストを大切に応援していきた
いと思います。
 夏は「NHK日曜美術館30年展」では中高年の本物志向の方々が
じっくり近代美術を楽しんでくださいました。 
「ロバート・キャパ展」では小学生から被爆体験の高齢者までオール・
ゼネレーションで戦争と平和を考えました。キャパの代表作と長崎原
爆投下直後のジョー・オダネルさん写真の前で涙する人をたくさん見
ました。会期中にジョー・オダネルが御逝去されたニュースも忘れら
れません。また地元企業の協力による「長崎コレクション2・十八銀
行コレクション」なども、同行創立130周年の記念の企画で山下清、
梅原龍三郎などの多数の作品が広く公開されたことも貴重な鑑賞の機
会でした。
 秋はミッフィーといっしょに芸術を楽しみました。
「美術館に行こう!-ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽
しみ方-」の入場者の大半が若い人たちでした。長崎の未来を担う子
どもたちの心に良い思い出として残ってくれればと思っています。
 冬12月は「名誉県民富永直樹展」で「見て・触れて・感じてみよう」
のキャッチ・フレーズではじめて高校生以下を無料としました。10歳
代の利用者が約3割りありました。多彩な彫刻によるドラマティック
な富永直樹ワールドでした。
この9ヶ月間の企画展・美術館コレクション展を振り返り、実に様ざ
まな展覧会を展開してきました。どの展覧会を想っても、一つずつ素
晴らしい作品が走馬灯のように浮かんできます。
 美術館カフェの上柿元勝シェフのいう「料理は消えて行く芸術」と
同様に展覧会も消えていくものです。皆さまの心のスクリーンに何点
浮かんできますか。長崎に来たばかりの新任館長ですが、長崎の皆さ
まのやさしさや、もてなしの心のお蔭で楽しく美術館活動ができまし
た。末筆ですが厚く御礼申し上げます。来る年に良きことの多くあり
ますように御祈念申し上げます。
これからも長崎県美術館をよろしくお願い申し上げます。

長崎県美術館 館長 米田耕司

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INDEX

1)展覧会情報
2)注目イベント
3)今月のピックアップ
4)ショップ情報


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1)展覧会情報

■企画展 
○1/4(金)-2/20(水)
『日本近代洋画への道-山岡コレクションを中心に』
日本洋画の優れたコレクションである「山岡コレクション」の作品を
中心に紹介します。山岡コレクションとは、ヤンマーの創業者である
実業家・山岡孫吉が蒐集した個人コレクションのことです。長い間、
一部の研究者のみが知る幻のコレクションでしたが、近年、一般公開
が始まりました。本展では、明治から大正にかけて活躍した著名な画
家たちによる初期洋画の秀作約170点を展示。高橋由一から黒田清輝、
青木繁までの作品を紹介します。

http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html

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■美術館コレクション展
長崎県美術館は、主に長崎ゆかりの美術とスペイン美術を収集しています。
常設展示室ではこれらの作品を年数回の展示替えにより随時ご紹介いたします。

○11/28(水)-2008年1/14(月・祝)
「鴨居玲と羊子の絵画」
○11/28(水)-2008年1/14(月・祝)
「美人画-栗原玉葉」
○12/11(火)-2008年3/23(日)
「須磨コレクション3」
○12/11(火)-2008年3/9(日)
「東松照明 長崎マンダラ 中国編」
○11/27(火)-2008年3/23(日)
「スペイン近現代美術3」
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html

《展示替え》
○2008年1/17(木)-3/9(日)
「長崎の美術3 渡辺与平展」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=standing&id=303


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2)注目イベント

■『日本近代洋画への道-山岡コレクションを中心に』関連企画
○学芸員によるギャラリートーク
 ◇日時:毎週土曜日 17:30-
 ◇会場:企画展示室
 ◇料金:聴講無料。ただし、本展の観覧券が必要です。

○ボランティアによるギャラリートーク
 ◇日時:毎週日曜日 14:00-
 ◇会場:企画展示室
 ◇料金:聴講無料。ただし、本展の観覧券が必要です。

○近代日本美術リレートーク
 ◇日時:1/5日(土)・12(土)・26(土)2/9(土)15:00-16:00(2月9日のみ15:00-16:30)
 ◇会場:講座室
 ◇定員:先着40名
 ◇料金:聴講無料

○講演会「絵描きが語る近代美術-明治期日本のリアル-」
 ◇日時:2/2(土)14:00-16:00
 ◇講師:菊畑 茂久馬(美術家)
 ◇会場:ホール
 ◇定員:先着100名
 ◇料金:聴講無料。ただし、本展の観覧券が必要です。

○唱歌コンサート
 ◇日時:2/3(日)16:00-16:30
 ◇出演:ソプラノ/永吉 美恵子(活水女子大学教授)
     ピアノ/太田 昭子(同大学准教授)
 ◇会場:エントランスロビー
 ◇定員:着席60席(ほか立見あり)
 ◇料金:無料
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html

■『美術館コレクション展』関連企画
○学芸員によるギャラリートーク
 ◇日時:毎週日曜日 15:00-16:00
 ◇会場:常設展示室
 ◇料金:観覧券が必要です。 

○アートボランティアによるギャラリートーク
 ◇日時:毎週土曜日 (1)13:30-14:15 (2)15:00-15:45(※1/19のみ開催)
 ◇会場:常設展示室
 ◇料金:観覧券が必要です。

○ワークショップ(1)「着物で味わうヨヘイ」
 ◇日時:2/3(日)10:30-12:30
 ◇着付け講師:野島 愛、中嶋 涼子(古々屋)
 ◇会場:ホール
 ◇対象:高校生以上10名
 ◇参加費:2,000円(観覧券+カフェのコーヒー券付)
 ◇準備物:草履、足袋
 ◇申込み締切:1/25(金)必着
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=642

○ワークショップ(2)「木版で作る絵葉書」
 ◇日時:2/16(土)・17(日)10:30-16:00 ※2日間連続
 ◇会場:アトリエ
 ◇対象:高校生以上20名
 ◇参加費:1,300円(観覧券付)
 ◇申込み締切:2/8(金)必着
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=643

《ワークショップ申込み方法》
 参加者氏名・年齢・身長※(1)の参加者のみ・住所・TEL・FAX・
 ワークショップ名をお書きの上、ハガキまたはFAXにて下記までお申込みください。
 〒850-0862 長崎市出島町2-1
 長崎県美術館「渡辺与平展ワークショップ」係
 FAX 095-833-2115
 ※定員を超えた場合は抽選です。

■イブニング・ライブ
毎月第2・4日曜日の夕方から夜にかけて活水女子大学音楽学部と長崎大学
教育学部の音楽家のみなさんが素敵な音楽を奏でます。
『美術』と『音楽』の融合…あなたの日曜の夕方~夜の過ごし方に加えて
みませんか?

○1/13(日)By活水女子大学 (1)15:30-16:00 (2)18:00-18:30
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=480

○1/27(日)By長崎大学 (1)15:30-16:00 (2)18:00-18:30
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=lecture&id=485

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3)今月のピックアップ
「日本近代洋画への道-山岡コレクションを中心に」1/4(金)-2/20(水)
                      当館学芸員 森園 敦

 長崎県美術館では新春の1月4日(金)より「日本近代洋画への道 -山
岡コレクションを中心に」が開催されます。山岡コレクションとは
農機メーカーとして有名な「ヤンマー株式会社」の創業者である山岡孫
吉が収集した日本近代美術の一大コレクションのことです。今回の展覧
会では、その中から170点あまりの作品をご紹介します。
 教科書にも必ず掲載されている《鮭》の絵で有名な高橋由一ですが、
鮭を描いた作品は全部で3点あるのをご存知でしたでしょうか?長崎県
美術館では昨年5月から開催された「NHK日曜美術館30年展」でその中の
一点、東京藝術大学所蔵の《鮭》(重要文化財)をご紹介しました。山
岡コレクションには3点のうちの1点があり、今回展示いたします。よく
見ると鮭の切り方や顔の向きが違うことが分かります。
日本近代美術の記念碑的な作品である《鮭》を1年間に2点も観覧できる
なんて、我々長崎県民はなんてラッキーなんでしょう!是非展覧会に来
られて確かめてみてください!

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4)ショップ情報
「新入荷商品」  ミュージアムショップ チーフ 林田美奈子

 いつもショップのお菓子を楽しみにされている方、お待たせしました。
1月の初めにとっても美味しい世界一のチョコレートバー8種(472円)
が入荷します。そのチョコレートは、世界にはばたくショコラティエ、
ベルナルド・カラボーがこだわりと独創性で作り上げた最高級チョコレ
ートです。ベルナルド・カラボーはベルギーで1911年創設されたファミ
リービジネスの歴史をたずさえ、緑豊かな美しい国カナダで本格的チョ
コレートを誕生させました。選りすぐった原料をベルギーから取り寄せ、
一つ一つ心をこめて作り上げました。ベルナルド・カラボーは、飽くな
きチョコレートへの情熱によって世界最高峰の国際チョコレートフェス
ティバルで入賞を重ね、1998年には世界一の称号を授与されています。
 また、いつも大人気のボンヌママンの新作、チョコレートにとろける
キャラメルが入ったキャラメルタルト(525円)・ビスケットにミルク
チョコレートをコーティングしたスティックビスケットショコラ(557円)
は入荷済みです。
 チョコレートは取り扱いが難しいので寒い時期にしか販売できません。
今こそダイエットなど気にせずショップのチョコレート全種類、試して
みませんか?


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《お問合せ》長崎県美術館 長崎市出島町2-1 tel095-833-2110 
【休館日】第2・第4月曜(祝日の場合は翌火曜)
【年末年始の休館日】12/29(土)-1/3(木)


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 配信中止・配信先変更は、以下のホームページからアクセスできます。
http://www.nagasaki-museum.jp/

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