長崎県美術館 メルマガ(vol.46)
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- 長崎県美術館 メルマガ(vol.46)
- 配信日時
- 2008/8/28 13:30
メルマガ長崎県美術館
□──────────────────○2008/8/28(毎月1回発行)
「須磨コレクション」 長崎県美術館 館長 米田耕司
今年の長崎は猛暑日が続き大変に暑い毎日でした。東京より3-4度
は常に高い長崎から羽田空港に着くと急に涼しく感じた程です。
昨今は朝夕めっきり涼しくなりました。間もなく9月です。夏の疲れが
出る頃です。どうぞ夏ばてをしないようにご自愛ください。
元カナダ大使・元香港総領事の須磨未千秋氏が8月21日(木)に90歳で
ご逝去されたとの訃報に接しました。須磨未千秋氏の父、須磨彌吉郎氏
がスペイン特命全権公使時代の昭和15-21年にかけて精力的に収集した
スペイン美術(1,700点に及ぶとも言われています)の内、戦後500点
余がスペイン政府から須磨氏に返還されました。昭和43-45年にかけて
全国で公開されたこれらの作品を長崎県にご寄贈いただきました。須磨
彌吉郎氏が亡くなられた後も、御子息である未千秋氏から数次にわたっ
て追加寄贈をいただきました。
なお、寄贈以外にも須磨家から購入した作品を加えて、現在、長崎県
美術館の須磨コレクションは合計501点の規模となっています。須磨
コレクションが母体となって、宗教画、肖像画、版画、彫刻、そして
ピカソやダリ、ミロといったスペインが誇る巨匠たちの、現代絵画など
中世から現代に至る当館を特徴づけるスペイン美術1,150点のコレク
ションが形成されました。
15世紀以降のスペイン美術を系統的に鑑賞することができるわが国唯一
というか、東洋一の最大のコレクションとして評価されています。
8月24日(日)の葬儀・告別式には、知事海外出張中のため立石副知
事と私が参列して参りました。秋田県出身の須磨彌吉郎氏が、スペイン
との歴史的交流のある長崎県にコレクションをご寄贈いただいたこと
に改めて感謝申し上げるとともに、ご尽力いただいた須磨未千秋氏の
ご冥福をお祈り申し上げます。
合掌
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INDEX
1)募集案内
2)展覧会情報
3)注目イベント
4)今月のピックアップ
5)ミュージアムショップ情報
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1)募集案内
■長崎県民アートボランティア募集 8/31(日)まで
「長崎県民アートボランティア」は現在130名の方が活躍しています。
3年ぶりとなる今回の募集はもまもなく締切りとなります。新たに
ボランティアの登録をご希望の方はお早めにお申込み下さい。
詳しくはこちら>>
http://www.nagasaki-museum.jp/volunteer/volunteer/index.html
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■「舟越保武展」関連企画 親子鑑賞会、ワークショップ募集
企画展「彫刻家 舟越保武 -かたちに込める祈り-」展関連企画とし
て親子鑑賞会とワークショップを開催します。
○親子鑑賞会 ※事前申込制
学芸員やエデュケーターの解説を聞きながら、展覧会を鑑賞します。
子どもの皆様にはプレゼントを進呈!
◇日時:10/25(土)、26(土)各日11:00-12:00
◇対象:大人2名まで+子ども(3歳-中学生)
◇定員:各日10家族
◇料金:参加無料、ただし大人の方は本展の観覧券が必要
◇申込み締切り:10/13(月・祝)必着
申込み方法はこちら>>
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=693579EBE4FCC06344698046C12A48CE?command=education&id=828
○ワークショップ 塑造「物語る手」※事前申込制
石粘土で自分の「手」をつくるワークショップを行います。
◇日時:11/1(土)10:00-15:00
◇対象:中学生以上
◇料金:参加無料、ただし大人の方は本展の観覧券が必要
◇定員:20名
◇申込み締切り:10/17(金)
申込み方法はこちら>>
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=0CE58182946E740866F0D2CAAE9F7885?command=education&id=829
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2)展覧会情報
■企画展
○7/23(水)-8/31(日)
「ホセ・マリア・シシリア 1998-2008」
1980年代にスペイン現代美術界にデビューしたシシリア(1954-)は、
2004年ルーヴル美術館で企画された現代美術展の招待作家として選ば
れるなど国際的に高い評価を受けています。花や蝶をモティーフに、
蜜蝋と油彩を使った大画面の作品を制作する彼の作品は、見る者の
五感をダイレクトに揺さぶる神秘的な美しさを湛えています。
日本の美術館では初めての個展となる本展の会期も、8月31日までと
残りわずかとなりました。
この機会にぜひお越し下さい。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html
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○10/3(金)-11/27(木)
「彫刻家 舟越保武 -かたちに込める祈り-」展
戦後日本の具象彫刻界を牽引した彫刻家・舟越保武(1912-2002)。
清廉で静謐な空気を湛えた女性像により広く知られる舟越は、敬虔な
カトリック教徒として宗教的な主題に基づいた作品もまた多く残して
おり、長崎26聖人の記念像はその代表作です。本展は初期から晩年に
わたり制作された彫刻約45点、素描約35点を介し、その豊かな造形の
軌跡を紹介します。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=plan&id=362
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■美術館コレクション展
長崎県美術館は、主に長崎ゆかりの美術とスペイン美術を収集して
います。常設展示室ではこれらの作品を年数回の展示替えにより
随時ご紹介いたします。
○6/14(土)-9/7(日)
小企画展
「永井敬二コレクションより エンツォ・マーリ100のプロジェット」展
イタリアデザイン界の巨匠エンツォ・マーリ(Enzo Mari)の作品展。
第1部では、福岡在住のインテリアデザイナーである永井敬二氏のコレク
ションの中から、初期の知育玩具から家具にいたるマーリの主要な作品
を、第2部では、「日本におけるプロジェット」と題して、波佐見焼の
絵付けのワークショップと、竹細工(AURA)、飛騨高山のHIDA、そして
WORLD MUJIのシリーズを紹介しています。
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/enzomari.html
○6/24(火)-10/13(月・祝)
「須磨コレクション2」
○7/15(火)-10/13(月・祝)
「東松照明『ブリージングアース』」
○6/24(火)-10/13(月・祝)
「スペイン近現代美術2」
○8/24(日)-10/26(日)
ながさき音楽祭2008 開催記念「山本森之助作品 特別展示」
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html
《展示替え》
○9/11(木)-12/14(日)
「長崎の教会と洋館」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=D99D06B69B50D6DF42023706551387A4?command=standing&id=367
「須磨コレクションの彫刻」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=D99D06B69B50D6DF42023706551387A4?command=standing&id=372
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■県民ギャラリー
○8/7(木)-9/2(火)
「相田みつを展 いのち-いちばん大切なもの- 」
相田みつを(書家・詩人、1924-1991)の本格的回顧展を過去最大規模
で開催します。相田みつをは子どもへの愛情を詩心に託して表現して
います。また、二人の兄を戦死させたことが創作の原点でした。長崎
原爆の日と終戦記念日を挟む会期で、作者の「反戦」の意思を通して
「いのち」という深いテーマを浮き彫りにします。約140点の作品の
ほか貴重な映像資料も紹介。厳格な作家人生のほか、子煩悩でPTA
活動に奔走した親しみある人柄をも振り返ります。
http://www.nagasaki-np.co.jp/index.shtml
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○9/13(土)-9/27(土)
『第53回長崎県美術展覧会公募展』
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do?command=rental&id=409
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3)注目イベント
■「ホセ・マリア・シシリア 1998-2008」関連企画
○学芸員によるギャラリートーク
◇日時:8/31(日) 14:00-
◇会場:企画展示室
◇料金:観覧券が必要です。
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■「美術館コレクション展」関連企画
○学芸員によるギャラリートーク
◇日時:毎週日曜日 15:00-15:30
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
○アートボランティアによるギャラリートーク
◇日時:毎週土曜日
(1)13:30-14:15 (2)15:00-15:45
◇会場:常設展示室
◇料金:観覧券が必要です。
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■音楽イベント
○ながさき音楽祭2008
世界的にも有名な山口修(ギター)、大山平一郎(ヴィオラ)など
錚々たるメンバーが集合!スペインの荘厳な美術と情熱的な音楽が
夜の美術館に響きます。只今チケット好評発売中です。
・9/12(金)美術館室内楽コンサート 20:00開場 20:30開演
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=02EF50F46811245C4AD59D5CE0A0232C?command=lecture&id=814
・9/13(土)美術館新演奏家協会コンサート(1)16:00-16:40(2)18:30-19:30
第一部は情熱のスペインを中心に、第二部は長崎に祈りを捧げて・・。
人気の無料ロビーコンサート。
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=02EF50F46811245C4AD59D5CE0A0232C?command=lecture&id=815
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4)今月のピックアップ
「ながさき音楽祭2008」 館運営 建石久美子
昨年に引き続き、今年も長崎県美術館では「ながさき音楽祭2008」を
開催します。今年のテーマは、「スペイン」「教会」。長崎県美術館は、
ピカソやダリなど優れたスペイン美術のコレクションを誇る美術館ですが、
常設展示室ではスペイン美術に加えて、9/11(木)から「長崎の教会と
洋館」をテーマにして作品を展示します。
9/12(金)の「美術館室内楽コンサート」では、スペインを代表する
作曲家アルベニスのスペイン組曲を始め、数々の宗教音楽を世に残した
モーツァルト、そして教会音楽の神聖なるハーモニーを奏でるアカペラ
音楽を演奏します。出演は、山口修率いる「ギター四重奏」、音楽祭
音楽監督の大山平一郎(ヴィオラ)が出演するクラリネット・ヴィオラ・
ピアノの三重奏、松川暢男指揮のアカペラ・アンサンブル長崎の皆さん
です。
9/13(土)の「美術館新演奏家協会コンサート」では、『情熱-passion』
『祈り…そして愛』をテーマに、葉加瀬太郎の「情熱大陸」やピアソラ
の「リベルタンゴ」などを演奏します。出演は、長崎県新演奏家協会の
皆さんです。
秋の美術館、それぞれの方法で楽しんでみてはいかがでしょうか。
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5)情報コーナー紹介
司書 田中千裕
長崎県美術館では、2004年11月3日スペイン国立プラド美術館と「芸術
作品の研究」や「専門家の交流について」友好的な覚書を交わしました。
その覚書に基づいて設置されたのが情報コーナーにある「プラド美術館
刊行物コーナー」です。
現在、このコーナーには、プラド美術館のことを説明している
「The Prado」やパンフレット、プラド美術館の紀要である
「Boltetin del Museo del Prado」、そして展覧会図録などプラド美術館
から提供された刊行物を置いています。
8月21日にプラド美術館より届いたばかりの最新図録
「Goya : en tiempos de guerra」も置いています。
他ではなかなか見ることがない書籍ばかりですが、このコーナーでは
すべて閲覧できるようになっています。
来館の際は、ぜひ立ち寄ってプラド美術館の雰囲気に触れてみてください。
プラド美術館との交流についてはこちら>>
http://www.nagasaki-museum.jp/news/news/ac_prado.html
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《お問合せ》長崎県美術館 長崎市出島町2-1 tel095-833-2110
【休館日】第2・第4月曜(祝日の場合は翌火曜)
《長崎県美術館メールマガジン》
配信中止・配信先変更は、以下のホームページからアクセスできます。
http://www.nagasaki-museum.jp/
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