長崎県美術館 メルマガ（vol.53）
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- 長崎県美術館 メルマガ（vol.53）
- 配信日時
- 2009/2/27 13:18
メルマガ長崎県美術館
□────────────────────────○2009/2/27
INDEX
1)館長コラム
2)展覧会情報
・企画展
・小企画展
・美術館コレクション展
3)新着情報
・平成21年度展覧会情報
・平成21年度アートクラブ参加者募集
4)注目イベント
・イブニングライブ
5)今月のビックアップ
・世界大風呂敷展
6)ミュージアムショップ情報
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１）館長コラム
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「風呂敷、着物、下駄と日本の心」 長崎県美術館 館長 米田耕司
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立春も過ぎ、ランタンフェスティバルも終わり、陽光はいつしか
春めいてまいりました。「二月逃げる、三月去る」と言われるように、
日数短い2月は間もなく終わります。3月・4月は卒業や退職、進学、
就職、転勤など親しい方々が目の前から去っていく季節、春の桜の頃
ですね。
企画展「世界大風呂敷展-布で包む ものと心-」（3月22日まで）の
会場では、連日のように着物で来場された幅広い年齢の女性の皆さんが
目立ちます。2月8日と15日には呈茶の会場をエントランスロビーに特設し、
本展の監修者・熊倉功夫さんの講演会「世界のふろしき、日本のふろしき」
では、表千家、裏千家など茶道関係者が多数見えていました。その後も
たくさんの娘さんなどの着物姿が見られてなかなか風情ある会場です。
会場内の最後の部屋では風呂敷の多彩な包み方コーナーに自由に
参加できます。当館職員やボランティアによるアドバイスもあり、
テキストやテレビを見ながら来館者が楽しそうに風呂敷を手にしています。
アトリエでは専門家の先生による一般向けと、小学生とその保護者対象の
「包み方ワークショップ」も開催。今後は「風呂敷制作ワークショップ」で
「私のための包むもの」「こどものための包むもの」も開催します。
また、会場出口では一般公募した包み方コンテストの作品写真を
3月15日まで展示中です（審査結果の発表は3月5日）。当館の職員も
ハンドバッグやエコバッグのように風呂敷を上手に使いこなしています。
この展覧会は口コミもあってか徐々に来場者が増えています。長崎の町に
着物や風呂敷を日常生活に活用してくださる方々が増えてくださると
大変うれしいと期待しています。
和の文化には良い意味であいまいな日本人の特色があります。鞄と
風呂敷を見れば、鞄は西洋から伝わったもので、旅行鞄、ビジネス鞄、
学生鞄などそれぞれの目的に応じたものを入れるものです。日本的な
鞄といえば昔からの風呂敷です。風呂敷は人が運べる容積内で、いろいろな
形態・サイズのものを包んで手に持ったり、さらに大きいものの場合は
大風呂敷に包んで肩に背負って運ぶ。風呂敷は大変便利な日本的鞄です。
日本の物質的・形態的な文化である風呂敷は包むという心の文化にも
連鎖し、これがあいまいな、あるいは大雑把な精神文化の起因の一つに
なっているようです。これこそ「包みの文化」という日本の心の文化です。
これは、洋服の規格的サイズとあいまいな和服の着付け文化の心にも
通じています。洋服を仕立てる場合や既製服を買う時は、身長・胸囲や
胴や腰まわりのサイズを測り立体裁断をします。他方着物の場合、各個人の
体位部分のサイズは洋服の仕立てに比べて、非常に大まか（大雑把）な
見当で仕上げます。着物の場合、身丈（背丈）は「おはしょり」によって
調整し、身幅は袷せによって調整するので、母や姉の着物を娘や妹に
貸したり、譲渡しても着付けによってサイズ調整できるのです。
男性の場合でも、例えば袴の胴まわりは袴に付いている紐（腰紐）で
調整するので、洋服のズボンと異なり、一つの袴を胴まわりのサイズが
異なる多くの人に着用利用できます。
履物も西洋ではそれぞれの足のサイズに合わせて靴を求めます。しかし、
日本固有の下駄や草履は大雑把につくられて、大人用の下駄は足のサイズに
関係なくだれでも履くことができます。
風呂敷や着物、下駄などに共通にするのは一見あいまいな中に人に
合わせて寄り添うような温かい心が貫かれているということです。
様々な風呂敷文化にある日本の心に触れて楽しんでください。
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2)展覧会情報
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■企画展（企画展示室）
○2009/1/27（火）-3/22（日）
「世界大風呂敷展 -布で包む ものと心-」
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近年、繰り返し使えるというエコロジー的な点や多機能性、そして
それに伴う包まれたかたちの美しさにより見直されつつある風呂敷。
日本と世界各地に伝えられるその風呂敷（布）の文化を紹介します。
また美しいテキスタイルが知られるヨーガン・レールによる新しい
風呂敷の提案も行います。
詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kikaku/index.html
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■小企画展（常設展示室第１・２室）
○2008/12/18（木）-2009/3/8（日）
「長崎の美術４ 生誕150年記念 彭城貞徳」展
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「長崎の美術」シリーズ第4弾として、長崎出身の画家・彭城貞徳
（1858-1939）をご紹介しています。彭城は、日本洋画の開拓者・高橋
由一に油絵を学び、日本近代洋画の黎明期を支えました。
本展は、館蔵品だけでなく、全国から集めた作品を合わせて展示し、
彭城の芸術を多角的に検証する回顧展です。
詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/sakaki.html
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■美術館コレクション展
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長崎ゆかりの美術とスペイン美術を年数回の展示替えにより随時ご紹介
しています。
○開催中-5/10（日）「須磨コレクション４」
○開催中- 4/21(火）牧野宗則「有明海シリーズ」
○開催中-5/10（日）「スペイン近現代美術４」
詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/jousetsu/index.html
《展示替え》
○3/11（水）-4/19（日）「田川憲の版画」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=13A8BB04723636FF09D9FE827A3B681F?command=standing&id=369
○3/11（水）-4/19（日）「松尾敏男の作品」
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=13A8BB04723636FF09D9FE827A3B681F?command=standing&id=373
3)新着情報
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■平成21年度 展覧会情報
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いよいよ今年度も残り1ヶ月となりました。来年度の企画展、小企画展、
美術館コレクション展、県民ギャラリーで開催される展覧会などの
新着情報を当館ホームページ内の年間スケジュールに公開しています。
年間スケジュールのリーフレットは、3月上旬頃配布予定です。
いち早く知りたい方は、下記よりご覧下さい。
企画展情報↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveSchedulePlanIndex.do
小企画展・美術館コレクション展情報↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleStandingIndex.do
県民ギャラリー情報↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleRentalIndex.do
※上記の各ページ上部メニューより、2009年度を選びご覧下さい。
一部ＯＳでは、このメニューがご覧いただけない場合があります。
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■平成21年度 アートクラブ参加者募集 ※3/1（日）より
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平成21年度「アートクラブ」の参加募集が3月1日（日）より始まります。
アートクラブは、当館エデュケーターと一緒に展覧会の鑑賞や様々な
制作を行うなど、美術について楽しく学生涯学習事業です。
「こどもアートクラブ」、「おとなアートクラブ」、「親子アート
クラブ」の3つのクラブがあり、今年から親子アートクラブが2期制と
なったことで参加しやすくなりました。詳細は館内設置のリーフレットか
下記をご参照下さい。
申込方法および詳細はこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/whats_new/kyouiku/artclub.html
（アートクラブ概要一覧）
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○親子アートクラブ
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◇対 象：親子（3歳以上の就学前のお子様と親）※父母どちらでも可。
◇定 員：各20組
◇日 時：第一期 5/19（火）、6/23（火）、7/18（土）の全3回
第二期 9/29（火）、10/18（日）、11/17（火）の全3回
各回10:00-12:15
◇参加費：2,000円（全3回分）
◇申込締切り：第一期 4/30（木）、第二期 8/31（月）
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○おとなアートクラブ
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◇対 象：一般（18歳以上）
◇定 員：20名
◇日 時：8/8（土）、9/19（土）、10/17（土）、11/21（土）、
12/19（土）の全5回
毎月1回 土曜日17:00-19:00
※10/17（土）のみ13:00より開始。
◇参加費：5,000円（全5回分）
◇申込締切り：7/17（金）
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○こどもアートクラブ
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◇対 象：小学生（1-6年）
◇定 員：30名
◇日 時：10/10（土）、10/24（土）、11/7（土）、11/28（土）、
12/12（土）、1/16（土）、1/23（土）の全7回
各回10:00-12:30
※1/16(土）、1/23（土）は13:00まで。
◇参加費：3,000円（全7回分）
◇申込締切り：9/10（木）
4)注目イベント
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■イブニングライブ
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毎月第2・4日曜日の夕方から夜にかけて活水女子大学音楽学部と
長崎大学教育学部の音楽家のみなさんが素敵な音楽を奏でます。
『美術』と『音楽』の融合…あなたの日曜の夕方から夜の過ごし方
に加えてみませんか？
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○活水女子大学による演奏
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◇日時：3/8（日）（１）16:00-16:30（２）18:00-18:30
◇場所：エントランスロビー ※無料
詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=41D6576D4BFA4FD53F1AF27373A0C51E?command=lecture&id=754
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○長崎大学による演奏
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◇日時：3/22（日）（１）16:00-16:30（２）18:00-18:30
◇場所：エントランスロビー ※無料
詳しくはこちら↓
http://www.nagasaki-museum.jp/museumInet/sca/eveScheduleView.do;jsessionid=41D6576D4BFA4FD53F1AF27373A0C51E?command=lecture&id=755
5)今月のビックアップ
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「『体験コーナー』は素晴らしい」 当館学芸員 伊藤晴子
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現在、「世界大風呂敷展 布で包む ものと心」を開催中です。
プロダクトデザインの展覧会を担当させていただくことが時々あるの
ですが、その度に、「実際に使ってみたい」「触ってみたい」との
御意見をいただいております。私も、日常使うものは、実際に、触れたり、
使ってみたりしないと真の意味はわからないと思ってはおりまして、
どうしたものかと、いつも頭を悩ませています。
今回の主役の風呂敷も、日常の道具ですが、単なる方形の布ですので、
見て、触れて、すぐに使えるものでもなく、結び方等を学ばなければ、
理解出来ないものです。そこで、展示会場内に「体験コーナー」が
設けられております。エデュケーターと広報スタッフが、大変わかり
やすい「包み方」の映像を作ってくれました。常時放映していますので、
映像を見ながら、風呂敷包みを体験いただければと思います。さらに、
毎日、午後2時から4時まで、ボランティアの皆さんが、来館者の皆さんの
指導をして下さっていまして、和やかに風呂敷の体験をされています。
その様子を拝見していまして、人が日常に使う道具の紹介は、人不在では
成立しないのだなあと、あらためて当たり前のことに考えが辿り着いた
次第です。
6)ミュージアムショップ情報
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「オリジナルグッズのご紹介」ミュージアムショップ 林田美奈子
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ショップにまたまたオリジナルグッズが登場しました！
まずは長崎出身デザイナー清水久和さんにデザインしていただいた
家紋がモチーフの「ＣＯＭＥ ＯＮ！風呂敷」（2,000円）です。
ピンクの生地にクリーム色の家紋柄が柔らかいイメージの風呂敷で、
素材はペットボトルを100％リサイクルしたものです。
続いて長崎出身絵本作家マリーニモンティーニさんデザインの
「長崎たべもの絵はがきセット」（5枚入り630円）。
長崎名物チャンポン・カステラ・ざぼん・くじら・トルコライスが
かわいい女の子と可愛い動物（＋ぬいぐるみ）と一緒に描かれた
ポストカードです。
いずれも当館オリジナルグッズなので、ご自分用にはもちろん
お土産にもおすすめです！
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《お問合せ》長崎県美術館 長崎市出島町2-1 tel095-833-2110
【開館時間】10:00-20:00
【休館日】第２・第４月曜（祝日の場合は翌火曜）
《長崎県美術館メールマガジン》
配信中止・配信先変更は、以下のホームページからアクセスできます。
http://www.nagasaki-museum.jp/
長崎県美術館──────────────────────────
